ラドーはデザインに重きを置き、多彩なマテリアルの開発で腕時計の歴史を革新してきた。
伝統的な時計づくりに革命を起こし続けるラドー、その魅力に3回シリーズで迫る。

松浦弥太郎さん
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EP1 ロングライフデザイン エッセイスト、松浦弥太郎さんに聞くロングライフデザインの魅力 人格があるからこそ時代を超えて愛される

松浦弥太郎さんは、編集者としてエッセイストとして一貫して心地よい暮らしを提案してきた。長く愛着が持てるロングライフデザインのプロダクトにも精通する。

ハイテクセラミックスをはじめ、耐傷性に優れた素材を用いて、長く使える腕時計を創造してきたラドーが、建築とデザインのレジェンド、ル・コルビュジエをオマージュした特別限定コレクションをリリース。

このモデルを松浦さんが実際に身に着けて、ロングライフデザインとは何かという問いを読み解く。

父親が大切にしていたラドー

近代建築の巨匠、ル・コルビュジエがデザインした名作ソファ「LC2」に、ゆったりと体をあずける。ネイビーのジャケットの袖口からのぞく腕時計はラドーの「トゥルー シンライン レ・クルール™ ル・コルビュジエ」。9色が展開される時計から、松浦さんはシックなアイアン グレーを選んだ。

「実は父が長くラドーの手巻きのアラーム付き腕時計を使っていたんです。とても大事にしていて、子どもの僕には決して触らせてくれなかった。だからでしょうか、腕時計は、ちゃんとしたモデルを選んで、長く大切に使い続けるもの、という思いが強いんです」

今は松浦さんが受け継いでいるという、そのアラームウオッチはステンレススティール製。対して、トゥルー シンライン レ・クルール™ ル・コルビュジエは、ラドーが得意としてきたハイテクセラミックス製である。

「実際に身に着けてみると、ハイテクセラミックスの時計って温かいんですよね。ステンレススティールよりも肌なじみが良くて、ナチュラルな感じがします」

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松浦弥太郎さん

松浦弥太郎(まつうら・やたろう)

1965年東京生まれ。エッセイスト、クリエイティブディレクター。十代で渡米、米国書店文化に触れる。2003年、セレクトブック書店「COWBOOKS」を中目黒にオープン。05年から『暮しの手帖』編集長を9年間務め、その後、ウェブメディア「くらしのきほん」を立ち上げる。現在は(株)おいしい健康・共同CEO。著書に『今日もていねいに』『考え方のコツ』『100の基本』ほか多数

時計の色を選ぶという新しい体験

素材がもたらす心地よい装着感。松浦さんは「このシリーズは実際に身に着けて初めてデザインを体験できる」時計だと実感したという。

「事前に渡された資料の写真を見た時は、単に9色から選べるカラフルな腕時計という印象でした。ところが、実物を手にしてみると全く違う。デザインの美しさを強く感じました。1つ1つのパーツが丁寧に、そして美しく作られています。非常に薄いので、身に着けた時の一体感がとても強い。これ見よがしな主張もない。しっかりと作られた時計で、これほどカラフルなものは他にはありません。デザイン性に優れているだけでなく、今までの腕時計にはなかった、色を選ぶという新しい体験がある。ロングライフデザインへの新たなアプローチだと思いました」

9つの色はル・コルビュジエが建築作品で用いた63色のカラーパレットから選ばれている。

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落ち着いたトーンのアイアン グレーがネイビーのジャケットによく似合う

落ち着いたトーンのアイアン グレーがネイビーのジャケットによく似合う

松浦弥太郎さん
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ただのグレーやブルーではない

ル・コルビュジエは、松浦さんにとっては「建築家のアイコン」であり、「優れた家具作品を残した憧れの存在」。松浦さんはオフィスではル・コルビュジエがデザインした椅子「LC7」を愛用する。ル・コルビュジエの代表的な建築作品「ロンシャンの礼拝堂」(仏・東部フランシュ・コンテ地方)や、仏マルセイユの集合住宅「ユニテ・ダビタシオン」なども実際に現地を訪ねてみたという。

「ル・コルビュジエの建築といえば、モノトーンのイメージが強いですが、実際に訪れてみると、室内には様々な色が使われていることがわかる。人にとって、いかに色が重要であるかをコルビュジエは深く考察していたことが理解できます。彼は建築でもインテリアでも機能美を徹底的に追求した。そんなル・コルビュジエが、自分たちの世界にある様々な色の中から機能として必要だと判断して選んだのがカラーパレット。この時計の9色は、彼が選んだ特別な色です。ただのグレーやブルーでは決してありません」

9つの色それぞれに、ル・コルビュジエがどんな機能を求めたのかを想像できるのも、このシリーズの魅力だ。

作り手の理念が人格として表れる

モダンデザインを論ずるなかで、機能美は普遍であると度々語られてきた。機能美を追求したル・コルビュジエの家具は、どれも普遍のロングライフデザインだと言われる。「人格があるからこそ、長く愛されてきた」と松浦さんは語る。

「ル・コルビュジエのソファを、本来なら、そぐわないはずの和室の畳の部屋で使っている人もいる。それはソファに備わる人格を気に入っているからだと思います。デザインや素材、作られた背景などに作り手の強い意志や理念が潜んでいるプロダクトには個々に異なる人格が備わる。その人格に多くの人が強く引かれることで、ロングライフデザインが生まれていくのだと思います」

ラドーのトゥルー シンライン レ・クルール™ ル・コルビュジエにも、松浦さんは人格を感じ取ったという。それはラドーが長く研さんしてきたハイテクセラミックスの優れた成型技術や、ユニセックスなデザイン、カラーリングなどに、ラドーの強い意思をくみ取ることができたからだ。

「作り手のメッセージが製品全体に強く感じられます。丁寧に作り込まれていて信頼性も高い。ラドーが時計づくりで大切にしてきた理念が人格として表れています」

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「くらしのきほん」サイト

松浦さんが中心となって運営している「くらしのきほん」のトップページ(https://kurashi-no-kihon.com/)。「時代が過ぎても、決して古びない、ほんとうに知りたい、価値のある基本を発信する、衣食住、暮らしに必要な基本のアーカイブ」サイトがコンセプト

『ヤタロウズ・グラノーラ』

松浦さんが若かりし頃、米国で出会ったグラノーラ。その味が忘れられず「おいしいグラノーラを毎朝食べたい!」という思いで10数年間の研究と試作を繰り返し、ようやく発売された『ヤタロウズ・グラノーラ』。「毎日食べてもひとつも飽きない」グラノーラを目指したという

日々の気づきが愛着を生む

そうした人格を持つ製品は「日々使っているなかで様々な気づきがある」と松浦さんは話す。腕時計は毎日身に着けて時間を確認するために1日に何度も見る。何かしら新しい発見があると、さらに愛着が増していく。

「このモデルも身に着けている間に多くの気づきがありました。例えば見やすさ。ダイヤルと針、インデックスが全部同じ色になっているので、きっと時間がわかりづらいだろうと最初は思っていました。でも、実際に身に着けてみると、時計に目をやる度に、どの角度から見ても時間がしっかりと読み取れることに気づいたんです」

同じ色であっても、ダイヤルと針、インデックスは仕上げが異なる。光の反射の違いがコントラストを生み、視認性を高める。ル・コルビュジエのカラーパレット1色で時計全体を染めながら、時計本来のあるべき機能も、ラドーは決して諦めていない。

「視認性の良さも心地よい人格を形成する要素の1つ。その魅力は実際に身に着けて体験してみないと気づくことはできません」

松浦弥太郎さん

「ケースバックの形状も、腕にしっかりフィットするように考えられていますね」と松浦さん

撮影協力:カッシーナ・イクスシー青山本店

マスター オブ マテリアル、ラドーからデザインのレジェンド、ル・コルビュジエをオマージュするトゥルー シンライン レ・クルールTM ル・コルビュジエ 発売
トゥルー シンライン レ・クルールTM ル・コルビュジエ

鉄筋コンクリートを利用し、モダニズム建築を提唱したル・コルビュジエは、建築における色彩学でも先駆を成した。

そのカラーパレットから厳選した9色を、マテリアルの魔術師と言われるラドーがハイテクセラミックスで見事に表現してみせた。

ユネスコも認めた20世紀の巨匠

2016年、ユネスコは7カ国にある17のル・コルビュジエ作品を世界遺産に認定した。登録名は「ル・コルビュジエの建築作品──近代建築運動への顕著な貢献」。今も多くの建築家が彼の影響を色濃く受けている。

主にパリを拠点として世界各地で活躍。日本でも上野の国立西洋美術館の基本設計を手がけ、世界遺産の1つになっている。

その才能は建築だけにとどまらない。インド北部の都市、チャンディガールでは大規模な都市計画を実現した。歴史に残る家具の名作も数多くデザインした。画家としても生涯にわたって活躍する。

1931年には色で空間を操作する建築的ポリクロミー(色彩用法)を提案。建築的に有意義な43色が彼によって選ばれ、59年には新たに20色を加えた計63色の建築的カラーパレットが完成する。これは現在の建築家やプロダクトデザイナーにとっても、色づかいにおける重要な指標の1つになっている。

8年もかけて忠実に9色を再現

ラドーのトゥルー シンライン レ・クルール™ ル・コルビュジエは、このカラーパレットから選んだ9色をハイテクセラミックスで再現した限定モデルのコレクションである。

ル・コルビュジエ財団から、色に関するライセンス権を委託されているレ・クルール スイス社は、このカラーパレットの色を用いるにあたり、忠実な色の再現を要求した。

ラドーは30年以上にわたり蓄積してきたハイテクセラミックス技術のすべてを駆使。多様な顔料を試し、8年もの歳月をかけて9色の再現にようやく成功する。

中でも困難を極めたのが「ルミナス ピンク」と「パワフル オレンジ」の赤系の2色。赤い顔料は熱で色が変わりやすい。高温で焼成(しょうせい)するハイテクセラミックスでは色が再現できなかった。その壁を新たな技術開発で乗り越え、色の忠実な再現を可能にした。

RADO

ル・コルビュジエの9色を長く保つ

むろん他の7色もラドーの技術がなくしては使用許可が得られなかったであろう。ラドーのハイテクセラミックス技術は時計界で群を抜くと評価されている。鮮やかな「スプクターキュラー ウルトラマリン」や「サンシャイン イエロー」も色のニュアンスは極めて繊細。再現性は非常に難しい。各モデルのケースバックにはカラーパレット全63色も配されている。ル・コルビュジエは、これらの色を駆使して壁面を強調したり希薄にしたりしていた。

この時計のケース厚は、わずか5ミリ。優れた精密成型技術により、他社のハイテクセラミックスケースでは不可欠な(ムーブメントを固定する)インナーケースを不要とし、この薄さを実現した。

ハイテクセラミックスはダイヤモンドに次ぐ硬さを持ち、日常生活ではほぼ傷がつかない。こうして、ル・コルビュジエによる9つの特別な色の時計は末永く保たれることになる。

True Thinline Les Couleurs™ Le Corbusier Pale sienna 32123

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True Thinline Les Couleurs™ Le Corbusier Luminous Pink 4320C

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