提供:東芝デジタルソリューションズ株式会社

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「ニューノーマルを生きるメッセージ企画」
東芝デジタルソリューションズ
取締役社長 島田 太郎さん

未来を思い描き、
変革への情熱を抱こう

未来を思い描き、変革への情熱を抱こう

 社会は今、「ニューノーマル(新常態)」と呼ばれる新たなステージに入った。不確実性が高まる一方、新たなビジネスチャンスやサービスを見いだせる可能性も秘めている。欧州外資系企業の役員から東芝の最高デジタル責任者に転じ、さらに2020年春、東芝デジタルソリューションズの社長に就任した島田太郎さんに聞いた。

「メガトレンド」が一気に加速

――今回のコロナ禍とニューノーマルとの関連性について、どうご覧になっていますか。

ニューノーマルは世の中のメガトレンドの潮流において、必然の変化であり、今回のコロナ禍を災いとあきらめるのではなく、世の中の大きな流れを加速させるための衝撃(ショック)が起きたのだと考えています。例えば以前から、高齢化や気候変動、都市化の問題などのメガトレンドに対して、働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)を進めようという流れはありましたが、なかなか進まない部分もありました。それらが新型コロナを機に一気に加速したのです。東芝グループでは、以前からテレワークを推進していたため、今回のショックに対しても、在宅勤務に切り替えるなど、いち早く対応ができました。

東芝は社会の人々の生活を支える重要インフラの構築や企業の生産活動にさまざまな形で携わっています。コロナ禍への対応を進めると同時に、メガトレンドの潮流を見据え、今なすべきことを適切に捉えながら社会課題の解決に取り組んでいくのが企業としてあるべき姿と考えています。ニューノーマルの時代は、デジタル化や働き方改革が加速することはあっても、後戻りすることがあってはなりません。

プラットフォーマーとしての存在力を発揮

――ニューノーマルを踏まえ、東芝グループでデジタルソリューションを担う事業会社としての取り組みについて教えてください。

「サイバー・フィジカル・システム(CPS)テクノロジー企業」を掲げる東芝は、この6月の決算発表で、新たな4つの機能別セグメントを発表しました。従来の産業分野別の枠組みを機能別の枠組みに再編しました。今後は、インフラサービスの分野に注力するとともに、そこで得られるデータを活用して新たな価値を生み出すデータサービス事業の創出に向けて取り組んでいきます。こうした取り組みにより、われわれの企業価値そのものを上げ、この先、さまざまな分野で大きな力を発揮したいと思っています。

今年の7月に、異なる開発シミュレーター同士を結び付け、サイバー空間で企業の枠を超えた車載システムの共同デジタル試作を可能にする「分散・連成シミュレーションプラットフォーム(VenetDCP)」を発表しました。自動運転や先進安全システムなどの大規模で複雑な車載システムの設計・開発プロセスを大きく変えていくことができます。世界標準規格にも準拠しており、海外からも、画期的な仕組みだと絶賛の声が寄せられました。あると便利だなと思われていたことが、日本発で実現したことに大きな衝撃を受けたようです。

オープン戦略で
エコシステムをつくる

――デジタルの世界では既にGAFA(グーグル、アマゾン、フェイスブック、アップル)などがプラットフォーマーとして先行しています。その中で、東芝の強みは何でしょう。

彼らの成功はエコシステムをうまく構築できたからだと思っています。すべてを自ら作って提供するのではなく、オープン戦略により色んな人たちから多種多様なアイデアを、彼らが提供するプラットフォームに集めることで企業価値を世界が驚くほど高めることに成功したのです。

私たちのオープン戦略への新たな取り組みのひとつとして、IoTプラットフォーム「ifLink(イフリンク)」があります。これは、「ドアが開いたら(IF)」「ライトが光る(THEN)」というように、ユーザーがIFとTHENを自由に組み合わせて、スマホで簡単にIoTの仕組みをつくれるプラットフォームです。今年3月には「ifLinkオープンコミュニティ」を立ち上げました。現在、業種や業界の枠を超え、100社を超える企業に賛同いただいています。ここで非常に大切なのは“モノからコトではなく、コトが起きる場所を提供している”ということです。スケールフリーネットワークという考え方がありますが、人が集まる場所はどんどん際限なく増殖し、ある時点で自然にイノベーションが起きていきます。私たちは、ifLinkをコミュニティー化し、ソースをオープン化することで、人が集まる場所を生みだしています。日本企業がイノベーションを起こし、世界で成功するにはこのようなオープンイノベーションが不可欠です。

▲「ifLinkオープンコミュニティ」のオンラインイベントには島田社長も参加。全面的に応援する。 ▲「ifLinkオープンコミュニティ」のオンラインイベントには島田社長も参加。全面的に応援する

また、東芝は、サイバーだけのGAFAとは違い、インフラ事業でのフィジカル(現場)に携わっており、実世界のデータを理解し活用へつなげることができる知見を持っています。まさにそこが東芝ならではの大きな強みであり、VenetDCPも東芝が車のサプライヤーの立場として制御ソフトウエア開発やデバイスの知見があってこそ実現できました。東芝ならではの強みを生かしたオープンなプラットフォームを今後も提供していきたいと考えています。

社内の狭い世界にとどまらず、
社外に自分の世界を持つ

――最後に、ニューノーマルを担う人たちに向けたメッセージをお願いします。

今や「VUCA(不安定・不確実・複雑・曖昧)の時代」ともいわれます。ニューノーマルな時代の社会はより一層複雑化し、混沌とし、不確実性を増していくことになるでしょう。日本では同質性が好まれる傾向がありますが、これからはどれだけあなたにダイバーシティーがあるかが問われるのではないでしょうか。

以前の会社でドイツにいましたが、ドイツは日本よりも労働時間が短いにもかかわらず生産性も高く、かつ、終業後の時間を会社の外で充実させています。人生を2倍楽しんでいるのです。私は、大学院などからの講演依頼を数多く受けますが、基本、断らないようにしています。それは講師や生徒と企業間の関係を超えて行われる講演後の意見交換の場が自分にプラスになっていると感じるからです。時には激論を交え、異質な考えに触れることは興味深く楽しいものです。ダイバーシティーの本来の意味は異なる見方や意見をどこまで理解し、許容できるかということです。

価値観が大きく変わるニューノーマルの時代においては、会社内の狭い世界にだけ、とどまっていてはいけません。会社の外にどれだけ自分の世界とのつながりをつくっていけるかが重要なのです。さまざまな異質な考えを自分にインプットし、本質を見極めて、自身の強みにつなげていってほしいと思います。

島田 太郎さん

プロフィル

東芝デジタルソリューションズ
取締役社長

島田 太郎さん

1966年生まれ。90年新明和工業入社。2010年シーメンスインダストリーソフトウエアの日本法人社長兼米国本社副社長、15年シーメンス専務執行役員、デジタルファクトリー事業本部長などを歴任後、18年10月東芝に入社、19年東芝執行役常務、最高デジタル責任者などを経て20年4月から現職も兼務。

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