武田幹郎
1975年生まれ。北海道出身。大学入試で挫折を経験し、「周りから認められるには経営者になるしかない」と経営者を志す。大学卒業後は父の経営していた塗装会社に入社し、職人からスタートする。2014年に経営コンサルタント業を主業とする「武ダホールディングス」を創業。社長に就任。
http://www.takeda-holdings.co.jp/

INTERVIEW

当社は2014年に創業した会社で、経営コンサルタント業、総合建設業、不動産業、ガソリンスタンド業をやっています。武ダホールディングスを中心として、北海道恵庭市にある恵庭建設、野村技研を2016年にM&Aをし、2017年に北海道安平町にある西村建設、2019年に北海道釧路市にある加納工務店、カノウ商事、そして2020年には北海道苫小牧市にある日栄工業、北海道むかわ町の矢野電器、北海道砂川市の林工務店のM&Aに成功しました。現在、武ダグループは11社で構成されています。

挫折から芽生えた大きな目標

武田幹郎

わんぱくな子供でした。大会の開会挨拶をやるなど、当時から人前に立つのが気持ちいいと感じていましたね。勉強は好きでしたが、実は希望の大学に3回落ちているんです。2浪して結局希望ではない大学に行きました。浪人中は本当に辛かった。ひたすら自分と向き合って勉強しての繰り返しで、その孤独さと寡黙さが痛烈に辛かったです。志望校に落ちた瞬間は「これだけ努力してダメなら、自分は何をやってもダメなんだ」としばらく悩みました。でも、その経験が今の自分を作っています。

大学一年生の時に「学問では成果が出なかったけど最後は成功したい。周りの人以上になるには経営者になるしかない」と目覚めました。体育会系のゴルフ部でキャプテンを務めたり、30種類ものアルバイトをする中である程度の役割を任せてもらったりして、「自分は社会人になっても人の上に立てるのではないか」という自信が湧きました。忍耐強さ、辛抱強さも身について、それは今にも生きています。

大学を卒業後はゼロから経営者になりたいと思い、父が経営する塗装会社に入社しましたが、創業は常に頭にありました。「創業者」のコースと「後継者」のコースが経営者にはあります。どちらも経営者としては立派なことですが、私は「後継者」のコースを歩むのではなく、「創業者」の道を歩むと決めたのです。ゼロベースから何かをつかみ取るため就いたのが職人の仕事です。毎日朝6時半に出社し、ペンキまみれの服を着てハケ、ローラーを持っての作業を行いました。天井の塗装の際、しぶきが目に入り猛烈に痛かったのを思い出します。また、施工管理の仕事も並行。札幌から函館の現場まで高所作業車で300km以上運転し、2日間施工管理し、300km以上運転して帰ってきたこともあります。

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経営者として成功する覚悟

父の会社は当時、社員7人ほどの塗装会社でした。私を含んで7人でしたので、営業に力を入れないとまともに会社の業績に影響します。そのために私自身も北海道内中、さまざまなところに営業に回りました。25、26歳の時です。自分で仕事を取ってくるしかないわけですから、寝る間もなく働いていました。退路を断つと人は思わぬエネルギーを発揮するもので、とにかく必死に、どんな小さな仕事でも受注して、一つひとつ実績を積み重ねていきました。また、新規事業を開拓し、塗装だけではない総合建設会社にすべきだと強く思い、元請の営業に力を入れました。時には稚内、倶知安、函館などに日帰りで1日1000km運転し営業に走り回りました。一方で、事業の拡大を図るため、一級建築施工管理技士、一級土木施工管理技士を取得しました。「決めたからには必ずやり切る」、「経営者という道では誰にも負けない」と、受験での挫折の経験から、ここでは絶対成功したいという気持ちでしたね。

職人・営業・現場施工管理を全て経験し、2010年会社名を「札幌中島塗装」から「武ダ技建創」に社名変更し、社長に就任。総合建設会社として新たにスタートしました。そして2014年、39歳の時、念願の創業者として会社を創業したのです。武ダの「ダ」をカタカナにしたのは、「強い意思決定」という意味があるからです。多くの人たちとの出会いに感謝しつつ、初心を忘れずに街を創るという目的に向かって、日々邁(まい)進していきます。現在では、グループ会社11社、社員数280人の規模のホールディングスカンパニーを創ることができました。

「創業」という一つの夢がかなった今、次のステージは数字で言うと、武ダグループで2030年までに300億の売り上げをあげることです。当社は純粋な持ち株会社ではなく、経営コンサルタントが主業務で、これまでの経験を生かしより幅広く「まちづくり」と「ひとづくり」の課題を解決し、社会貢献をしていきます。たとえば、後継者問題。北海道には歴史ある優れた企業がたくさんありますが、跡継ぎ不足が深刻化しています。企業が失われれば地域経済へのダメージは甚大です。当社では、地場企業のコンサルティングとともに、M&Aで子会社化し、武ダグループとしてブランディングしていく事業展開を行っています。また、これまで私たちは社会資本整備やインフラに関する事業を手がけてきましたが、次は衣食住の「住」を、より深く担える会社にしたい。たとえば保育園や幼稚園を作り、子供を育てやすい環境づくりのお手伝いをすることを考えています。人が生まれてから死ぬまでに関わる「住」のインフラを、すべて武ダに任せていただけるような会社にすることが、私の使命であり、夢です。そこには、お世話になっている地元への恩返しといいますか、北海道を活性化させたいという気持ちが強くあります。

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