竹淵弓人
東京都出身。高校2年で渡米。米国ウェブ高校を卒業後はマイアミ大学で経済学、経営学を専攻。帰国後、両親の経営する学習塾を継ぎ、NED ACADEMY、NED ELEVETEを展開。英語教育に注力する。
https://nedelevate.jp/

INTERVIEW

日本人は「以心伝心」が得意で、言葉の奥に透ける心情を読み取ろうとします。故に、曖昧な言い回しをしがちです。アメリカ人の言葉はもっと目的に対してダイレクトですから、日本人が日本の感覚で英語を話すとうまく伝わらないというのはよくあることなのです。留学してみて、文化が言葉を作るのだと痛感しましたね。どちらが良いとか悪いではなく、相手の文化を受け入れることでコミュニケーションを楽しめるようになり、上達のスピードも上がった気がします。

留学したものの、部屋にこもる日々

竹淵弓人

塾を経営する両親のもとに生まれました。父がアメリカの大学院を出ているので幼い頃からアメリカの話を聞いて育ちましたが、私自身は普通に日本で生活しましたし、英語の勉強を始めたのも中学生からです。英語は父に聞けば教えてもらえたので得意でしたが、別に好きではなかったですね。それよりもスポーツに没頭していました。高校2年の夏、何か実になるようなことに挑戦してみようと思い、父の勧めで留学することにしました。決意して1カ月後には高校を辞めてアメリカに渡っていましたね。日本人がいると甘えてしまいそうなので、日本人が少ない地域を選びました。あまり深く考えず、わくわくしていました。

ところが、思わぬ壁にぶつかります。英語が通じないし、相手の言っていることも分からないのです。学校で習う英語が得意でも何の役にも立たないということを早々に突きつけられたようでショックでしたね。今まで勉強も運動もそつなくこなすほうでしたが、どんなに頑張っても簡単に結果を出せるような環境ではなく、心が何度も折れました。「hello」とあいさつすることすらおっくうになってしまい、英語を話したくなくて3カ月ほど自室にこもる日々が続きました。

しかし、このままでは生活していけないし誰も助けてくれません。発音や細かい間違いは気にせず、とにかくコミュニケーションを取ろう、恥を捨てようと腹をくくった時に道が開けた気がします。 また、友達に英語を教えてもらう代わりにこちらが得意なテニスやサッカーを教えてあげることもありました。スポーツのような言葉以外のコミュニケーションが、異文化の相手を受け入れる大きな助けになったと思います。

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理想は、安価で誰でも通えるようなインターナショナルスクール

アメリカで12年過ごして帰国し、両親の塾を受け継ぎました。私たちの塾では全教科教えていますが、中でも英語に力を入れている理由は、私ができるからというだけではありません。まず、英語は勉強した分だけ返ってきやすい学問です。昨今、受験科目の中でも特に英語の成績が重視されているので、英語ができれば大きなアドバンテージになるのです。そして、これからグローバル化が進むことで、英語は世界共通語として今まで以上に不可欠なスキルになるでしょう。英語を話せればコミュニケーションを取れる人間が何倍にも増え、チャンスもそれだけ増えるということなのです。

今後は自分の得意なことを世界中に発信できる子どもたちが活躍すると思います。実はこの「発信する」ということが、英語を習得する上で一番重要なんです。それができれば、たとえAI(人工知能)化や機械化が進んでも色あせることはありません。英語でプレゼンできる子たちを育てていくことが私たちの目標です。そのためにも言語と文化の両方を生徒たちに吸収させて、入試対策、実践的な英会話、英検やTOEIC、TOEFLなど検定の3パターンすべてのレベルを上げたいですね。うちには、それぞれに特化した優秀な講師がそろっています。ネイティブの講師もたくさんいますが、勉強して英語を習得した非ネイティブの先生だからこそ教えられることもあります。様々な角度から英語教育を提供していくことを心掛けています。

また、オンライン学習システムを導入しているので、生徒が希望する日時にネットで予約ができ、それぞれのレベルに合わせて弱点克服もできるし先に進むこともできるのです。講師は生徒のモチベーションを上げ、オンラインで学習を効率化する。うまく組み合わせて、より質の高い教育を提供していきたいですね。いずれ、インターナショナルスクールのように全部の教科を英語で教えられる環境をつくるのが理想です。私自身、留学中はスポーツに助けられた経験があるので、英語とスポーツやアートとのコラボレーションもやってみたいと思っています。アメリカやイギリスだけではなく、東南アジアの英語圏にも塾生が安価で学びに行けるような学校もつくりたいですね。文化を学ぶなら、現地に行くのが一番の近道ですから。うちには留学を希望している生徒がたくさんいます。彼らには、私が留学当初にしたような苦労をしてほしくない。その一心で指導しています。

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