森幸一
1950年生まれ、鹿児島県出水市出身。愛工大名電定時制電気科卒後、家電製品の修理を目的に独立。その後会社名を株式会社東洋テクニカとして省エネルギーの研究開発の会社を設立した。エネルギーの省エネ化を目的に名古屋大学高温エネルギー研究センター共同研究員となり、国際学会において太陽光による熱発電の論文をアメリカ、オランダ、トルコ、日本で発表。その間、複数の国立大学学者からの出資で株式会社グリーンユーティリティーを設立。
http://greenutility.co.jp/

INTERVIEW

グリーンユーティリティーは、地球環境改善をテーマに複数の国立大学の工学部教授との協業で、お客様のニーズに合わせて、省エネルギーのコンサル事業を行う会社です。どのような事業においても、電気、ガス、水道、ボイラーなどを使用する中で、エネルギーの無駄つまり損失が発生します。その無駄な消費を自動調整する装置を開発し地球温暖化防止と省エネルギー、更には健康、安全、安心を叶えながら、お客様の経費節減につなげてきました。最近では、LED照明がもたらす健康被害を解決するために、目に優しい光を放つLED照明を開発するなど、人間の健康なライフスタイルを作っていくことを使命に取り組んでいます。

日本の資源を見つめ、省エネルギービジネスへ。

森幸一

幼い頃、小学校に上がる前から中学2年まで新聞配達の仕事をしていたのですが、毎日様々な人に会い、新しいものを発見することに高い関心と興味をもつ子どもでした。柱時計やラジオをこっそりいじっては、壊して怒られることも日常茶飯事。最初は理屈がわからずいじっていたのが、触っていくうちに仕組みが理解できることを楽しんでいたのは、今の仕事に繋がっているように感じます。

中学卒業後は、集団就職で鹿児島から名古屋へ移住しましたが、就職先の先輩の影響で働きながら通信教育で勉学を続けました。自ら貯めたお金で、17歳で定時制高校電気科に入学し、電気の勉強を始めたのは時代のニーズが大きく影響していました。当時は様々な電化製品が出てきた時代で、それを修理するニーズも高く、手に職をつける観点から電気に興味を持つようになっていました。

高校在学中も昼間は電気店からの依頼でカラーテレビなどの家電製品の修理を受けていました。そこで目にしたのが、アメリカ製の電磁調理器。こんなに素晴らしい機器があるのかと驚いたのも束の間、電磁波の影響で健康上に問題が発生する恐れがあるとし回収になったと聞かされた時には「どんな便利な電化製品も、欠点はつきものなのだ」と思い知らされました。この時の衝撃は今の私のビジネスにつながる経験の一つでした。高校卒業後、すぐに独立をしたのが22歳の時でした。

しかし、起業したタイミングで立ちはだかったのがオイルショック。営業車を買った矢先の出来事でガソリンが手に入らず営業もできず困り果てました。車のローンだけが残り、車を使えないがために営業が進まないという苦しい時期に深く心に刻まれたのは「資源がない国というのはこういうこと。他国で何かが起きてしまえば、ガソリンはもとよりトイレットペーパーや石鹸さえも手に入らない」という事実でした。この時の気づきが地球環境に対するビジネスの根底にあります。

初めは、家電製品の機器修理を行っていましたが、計算機、パソコンの修理から販売も手掛けることで企業のお客様も増え「電気に詳しいのであれば、電気代が高いのを何とかしてくれないだろうか」という相談や質問が多くなってきたことで、今のような顧客ニーズに合わせて、自社開発も含めた方法で問題解決をしていく形態へとシフトしていき研究開発のため株式会社東洋テクニカを設立いたしました。

省エネルギービジネスに特化してビジネスを進めていく中、私の開発商品が名古屋大学との共同開発へと進められる機会を得るなどした経緯があり、研究開発を進める中、国際論文としてアメリカ、オランダ、日本での発表や地球温暖化防止に取り組むプロジェクトに参加することで、現在の「地球環境改善を目的とした省エネルギービジネス」へとさらに進化していきました。

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地球と人の暮らしを助ける環境改善の道

地球環境が大きなキーワードではありながら、私たちはより広い目線でLSE(ライフスタイルエボルーション)というテーマを掲げています。新しい技術が進歩するたびに、人間を取り巻く環境が変化することで、精神疾患や体の異変を感じる人が増えています。そういった一つひとつの問題を解決するために、データを数値化し開発に取り組んでいます。

電気でいえば、蛍光灯がLED照明に代わったことで、省エネルギー化は進みました。地球環境にも良いとされたLED照明ですが、最近では国会でも語られる環境問題の一つになっています。LED照明から発生する電磁波が周辺の機器に支障をきたすことや、460nmの波長であるブルーライトが人間の心身にも問題が確認されるようになってきたからです。人間の健康に関する症状としては、目が痛い、熟睡できない、イライラする、気分がすぐれない、といったもので、精神的にも問題とされ病院を訪れる人も増えているといいます。

そこで、我々は電磁波障害やブルーライトのデメリットを解消する照明を探し求めました。しかし、叶うものが存在せず、独自に開発を行うことを決心し、大手電機メーカーと共同開発を進めました。その結果、ブルーライトを抑制しつつ、人間の体内ホルモンが最も自然な状態を保つことのできる太陽光線に近づけた、目に優しいLED照明を作ることに成功しました。現在では、この照明こそが世界で唯一、LEDのブルーライトによる健康被害を解決できる照明であると自信を持って言えます。

LED照明は解決しましたが、日本にはその他にも、環境や生態系に悪影響を与える電化製品が数多くあります。二酸化炭素などの温室効果ガスの度合いを表す地球温暖化係数において、日本は高い数値から抜け出せずにいます。とはいえ、今ある電化製品を全て新しいものに切り替えるというのは現実味がありません。我々は今使用されている製品を使いながら、安価に改善できる方法を見出し成功報酬型でビジネスに取り組むとともに研究開発を進めています。

エネルギーには、良い力もあれば、悪い力も秘めています。電気の力、ガスの力、石炭の力、どれも人間にとってはありがたいエネルギーですが、いかに効果的に使用することができるかを考えるのが我々の役割です。この仕事には、1のエネルギーを2にも3にも可能性を広げる面白さがあります。失敗を重ね、研究実績を積み重ねることで、いずれ新しい発見につながり大きなチャレンジとして実を結びます。地球温暖化に対して日本はパリ協定で80%の削減目標を掲げております。目標ばかりが大きく立ちはだかり、手立てを講じることができないでいる日本に、我々が道を作っていける存在になりたいと願い一般財団法人地球温暖化防止LSE技術アカデミアを7校の国立大学法人の学者を含め設立いたしました。今よりも確実に進化した省エネルギー技術を広く社会に伝え貢献することを目的としております。

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