川村英之
1963年生まれ、広島県生まれ岡山県育ち。大学卒業後、新卒でTHK株式会社に入社。その後、商品先物取引の会社で投資商材の営業、塗装会社での営業を経験し、1997年株式会社グリーンランドを設立。
http://green-land.co.jp/

INTERVIEW

当社は千葉県内を拠点に、住宅リフォーム専門店「家CoCo(うちここ)」をはじめ、新築・注文住宅、不動産、ガーデニングなど、住まいに関する6つのグループを展開する地域密着型の企業です。企業論理優先ではなく、お客様の満足、社員のやりがい、職人さんを筆頭にした品質を常に考え、日々変わり続けていくことを目指しています。我々にとってお客様からの「ありがとう」は、ゴールではありません。そのお客様から再び注文していただいたり、他のお客様をご紹介してもらったりして初めて仕事が成功したのだと考えています。お客様の本質的な要望をつかもうとすることで社員が成長し、そしてそれがお客様の新しい発見やHAPPYにつながり、双方の喜びになるような、心が通い合った仕事がしたいと思っています。

人の可能性を信じる

川村英之

小学4年生の時に、勉強もできない、運動もできない、しかも反発するというクラスメイトがいて。そういう子どもを嫌がる先生が多い中、当時の担任の先生はその子に対し、暴言を吐かれながらも懇切丁寧に指導を続けていたんですね。すると、これまでずっとテストで0点だったのが100点を取るようになり、運動でもトップクラスの数字を出すようになったんです。先生の人を信じる心、可能性を見いだす姿勢にとても感動し、先生のような、人を信じられる大人になりたいと思いました。経営者となった今、先生のような立場ではあるのですが、「社員を変えよう」というのはやはり傲慢な考え方です。ただ、私が社員本人よりも、「その可能性を信じる」ことが大切なベースだと考えています。

大学卒業後は大手機械部品メーカーを経て、商品先物取引業の会社に入社しました。そこでも自分を成長させてくれる人との出会いがありました。顧客に投資を提案するのですが、ずっと大きな受注を取ることができず、上司からも揶揄(やゆ)されて悔しい思いをしていました。「1000万円の受注を取って辞めてやる!」と思っていましたね。そうした中で何百億円という資産を持つある投資家と出会い、何十回も通い詰めて信用を得るまでになり、ある日、1000万円の受注をいただいたのです。それを持って上司に叩きつけ、辞めるつもりだったのですが、会社に戻るとその上司が飛んできて、半分泣きながら抱きしめられたんです。「よくやったな…!」って。この人は、ずっと私の可能性を信じて、自分は悪者に徹して、育ててくれていたんだということがその瞬間にわかって、号泣してしまいました。

そうやって諸先輩方から人の可能性を信じるということを教わりましたね。その姿勢は今も変わっていません。結果が出ると目に見えますが、それまでの見えない部分、地面の下の根っこの部分は、なかなか見えませんよね。でもある瞬間、地中に根を張り尽くした後に、ものすごい勢いで地表に伸びていきます。表に出てこない根の部分をいかに見てあげられるか、芽を出すまで根気強く見守ってあげられるかが大切だと思っています。

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倒産危機を乗り越え、お客様とともに

その後、塗装関係の会社を経て独立、現在の会社を立ち上げました。2002年までは順調に業績を伸ばしていたのですが、ちょうどその数年前から上場を目指そうということになり、組織の人員体制を整えるために大量採用を行ったんですね。当然毎月の固定費が上がっていく中で、売り上げが追い付かない。新入社員が稼げるようになるまでのタイムラグの間に、工事の支払い、問屋の支払いがドカンと来る。借り入れをして穴埋めをするしかなくなり、離職者も相次ぎました。77人いた社員が30人まで減り、倒産の危機にまで陥ったのです。この経験は試練なのか何なのか、私に何をさせたいのかがわからなかったですね。そんな状況の中、ある社員が私に、「みんなの前で会社を潰さないと、絶対にやりきると宣言してくれ」と言ってきました。いつもはそんなことをいう社員ではなかったのですが、何度も訴えてきたので、みんなの前でその通り宣言をしました。それまでもみんな頑張ってくれていましたが、そこからようやく成果が出るようになりましたね。覚悟を決めて働くためにも、私のその一言がほしかったのだと思います。

残ってくれた30人の社員の気持ちを考えると本当にありがたいですね。合理的に考えれば、経営が傾いている会社からは逃げる方が得策じゃないですか。でも、それでも、残ってくれた。彼らが本当にそう選択して良かったなと思わせる何かを作り上げたい。今でも当然、そう思い続けています。それをやらなければ終わらない。まだ何も終わってはいないのです。昔と違っていまは価値観が多様化していますので、いろいろなマーケティングポジションで生きていけると確信しています。この業界にはまだまだ何十億円という規模のマーケットがあると感じていますので、これからも時流を見極めつつ、徐々に事業を拡大していきたいですね。

当社の社員は私が育てているのではなく、お客様と関わる中でたくさんのことを教わりながら成長しています。お客様との出会いはとても大きい。だからこそ、心あるお客様と共にやっていくという今の経営スタイルは、社員にとっても、職人にとっても、会社にとっても、そしてお客様にとっても、HAPPYなのではないかと思っています。

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