垣本祐作
1985年生まれ、千葉県出身。日本社会事業大学社会福祉学部卒業。24歳で日本初のボートレーサー試験予備校を設立し、全国に4校展開、合格者の8割以上を輩出。インターネットマーケティングを独学で学び、複数の事業に着手する。2014年から地元千葉市に地域密着企業として、医療・看護・介護・福祉・保育の分野で40事業所以上を直営で展開し、急成長している。
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INTERVIEW

世の中が便利である前に、土台である人の命、生活の部分が揺るぎないものでないと、本当の幸せを感じることはできません。だから私は人が安心して暮らしていける「命のインフラ」を、福祉医療の事業を通して構築していますし、命や生活をおびやかされている人がいれば、手を差し伸べる人でありたいです。
当社の理念の「幸せの循環創造」は、幸せの循環を創り出す心臓部に当社がなるという決意を表現しており、そのためにはまず自分達が幸せでないと継続できないと考えています。継続性が最も大事だと思っているので、営利法人としての事業という手法にこだわり、永続的に課題解決をしたいと考えています。

起業資金のためにボートレーサーの道へ

垣本祐作

幼い頃からアンパンマンや仮面ライダーのようなヒーローに憧れていました。悪者を倒し、困っている人に手を差し伸べる。そこに美学を感じていたのだと思います。高校時代には司馬遼太郎の作品「竜馬がゆく」を読んで、坂本龍馬の生き方に感化されました。私の理想とするヒーローが日本の歴史上に実在したことに胸が熱くなり、どうすれば自分も現代のヒーローになれるか模索し始めました。そして、困っている人を助けるなら医療や福祉の分野で事業をおこすのがいいだろうと考え、社会福祉の大学に進学しました。
大学を卒業し、経営を学ぶために大手企業に就職しました。しかし、大企業の体質が合わずにすぐ辞めてしまいました。無職の間、いろんな経営者の本を読みあさりました。その中の本で起業資金をためることの重要性を知り、年収の高そうな仕事をネットで検索すると、何を血迷ったか「ボートレーサー(平均年収1700万)」の文字が目に留まり「これだ!」と思いました。すぐに受験を決意して、合格率2%の難関を一発で突破しました。
ボートレーサー養成所に入ったものの、私のプラン通りに短期間で稼げないことを知りました。この合格経験が事業になる可能性も考えて当時開設したボートレーサー受験ノウハウのブログが好評で、ちょっとした有名ブロガーになってセミナーを開催するようになりました。それを足掛かりにボートレーサー(競艇選手)試験予備校を全国に4校立ち上げ、今でもボートレーサーの8割以上を輩出しています。同時にインターネットマーケティングを駆使したビジネスにも着手し、そちらも順調でした。資金もある程度たまりました。しかし本当にこれが自分のやりたいことなのかと考えると、成功するからやっているだけで、一生続けようとは思いませんでした。
そんな中、人生の転機が訪れました。元気だった祖母が倒れて寝たきりになったのです。認知症が進行し、感情の起伏が激しくなり、態度も頑(かたく)なでした。家族も疲弊し、正常な判断ができなくなるほど追い詰められました。学生時代に実習やアルバイトなどで福祉の現場を経験した私は介護のことを分かったつもりでいましたが、仕事として介護に関わることと当事者として関わることは全く別物だとこの時気づいたのです。そして専門職が客観的な視点から支援に入ることの必要性を痛感しました。祖母が亡くなって、初心に返り、私が本当にやりたかったのは「困っている人を助けること」だと心の底から思いました。そして、ようやく介護・福祉事業に本腰を入れる決意をしました。これが「点」が「線」となってつながった瞬間であり、当社の「ドットライン」の社名の由来になっています。

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専門職が現場の仕事に専念できる環境を

会社を立ち上げてもっとも注力したのは、私がしたいと思っている支援のやり方を標準化して実行できる人材を育成し、組織として考え方を統一することです。従業員が100人を超えたあたりで私のトップダウン方式を辞め、組織化、体系化、オペレーション化を進めていきました。大変でしたが、組織構築と人材育成こそ経営の醍醐味だと思っています。
また、業務効率の改善も急務でした。この業界は総じて前時代的なところがあって、いまだに連絡手段にFAXを使っているところも多いと思います。うちではデジタル化をいち早く進めており、記録の電子化やチャットツールも導入しました。コールセンターも設け、そこに事務職の人材を配置しました。これで専門職や有資格者のスタッフが記録や報告、連絡に必要以上に時間を割くことなく現場のお客様に向き合う仕事に専念できるようになりましたし、残業も減ってワークライフバランスが格段に向上しました。離職率は毎年10%未満であり、昨年は5%以下でした。この業界ではありえない数値であると思います。
売上、利益を上げて従業員や社会に還元する。それが企業の理想の形だと思っています。たとえば設備を整える。教育制度、キャリアアップ制度を設ける。そういう部分に利益を投資していけば、良い人材が来てくれますし、会社も成長するのではないでしょうか。

最後に、皆さんも死ぬ直前まで夢を持って生きてください。みんなに笑われたりバカにされるくらい大きい夢がちょうどいいです。誰に何を言われようが、自分がワクワクする夢を持っていると人生は楽しく充実したものになります。夢を追っている時間は何よりも楽しいものです。あなたの夢はきっと同じ志を持った人を集め、同じ志を持った人に引きつがれるでしょう。そのようにして、世の中が良くなると信じています。

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