石田準一
ピノキオ商事グループ(ピノキオ商事(株)、メディカルヒーロン(有)、(株)ウイックス)代表取締役。平成3年より、岐阜県下で保険調剤薬局の運営をスタート。また、介護用の大人向け紙オムツや福祉用具の販売、医療廃棄物の収集・運搬などの事業も展開。2012年には土岐市内に介護福祉関連施設を開設するなど、地域の医療・福祉サービスを担う企業として躍進を続けている。
http://www.pinokio-pharmacy.jp/

INTERVIEW

当社は岐阜県下で調剤薬局、医療廃棄物の収集運搬、老人介護施設の3つを柱とした福祉医療のトータルサポート企業を目指した事業展開を行っています。少子高齢化、核家族化により独居老人の孤独死が増えている現代で、これからは在宅治療が日本の医療のメインになると考えています。調剤薬局では地域の医療機関と連携し、家から出ることもできず、病院にも施設にも入れないという方々に、処方せんなどによる医師の指示のもと、自宅を訪問して服薬のケアを行っています。地域医療への貢献につながっている手ごたえを感じており、今後はこれをもっと特化していきたいと思っています。

ご恩返しの気持ちから、地元・岐阜への貢献を誓う

石田準一

岐阜県は四季を通じて山紫水明、自然豊かなところです。その岐阜の郡上市というところで生まれ育ちました。風光明媚(めいび)な農村で、子どものころは畑や田んぼでよく遊んでいましたね。当時は妹が大きな心臓の病気を患っており、いつも父や母が妹のために奔走していたことを覚えています。なにか自分にもできることはないか、医療界に入れば妹の手助けができるのではないかと考えるようになっていました。

高校を卒業後に県内の薬品会社に入社し、営業職に従事しました。まずは成績が良くなれければいけませんので、営業活動を一生懸命やりました。商品を売ろうとは考えず、自分の人間性を買っていただくことを心がけました。各医療機関にうかがったときには、なにか自分が役に立てることがないかを一生懸命に探して頑張りました。そこで12年間勤めた後、あるドクターにバックアップをいただいて独立しました。

その方は営業時代に仕事を通じて出会ったドクターで、一生涯の恩師と思っているのですが、その先生が「君なら応援する価値があるから、独立しなさい」と言って、最初の運転資金や開業資金まで貸してくださいました。これからは福祉の波、調剤薬局の波が来ると教えてくださったのも先生です。先生のために一生懸命に取り組み、なんとか恩返しがしたいと思って、今日までやってきました。また、難病だった妹も、医学が進んだおかげで、幾度かの大きな手術を経て、今は健康に暮らしています。医学の発達と地域の皆さんに感謝する気持ちが大きく、岐阜に貢献したいという強い思いにつながっています。

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医療機関や患者から選ばれる薬剤師、薬局を目指して

岐阜県の高齢化率は年々増加しており、今後はもっと進展することが考えられます。地域の人々の健康を管理することを念頭に置き、在宅医療支援を中心に行っていくためには、調剤薬局が地域に何軒かなくてはならないと考え、ドミナント戦略(一定の地域に絞って集中的に出店する経営戦略)で店舗を増やしていっているところです。福祉、医療、介護の全てをわかっていないと、なかなか患者さんに寄り添うことができませんので、専門の知識はもちろん、領域の垣根を飛び越えて、ドクターの片腕になるような薬剤師を育てることに注力しています。利用者の方に、「この薬剤師さんがいるからピノキオにお願いする」と言われることがとてもうれしいですし、私の目指している在宅医療のかたちでもあります。

ドクターを頂点とする地域包括ケアシステムの中で、医療機関から選ばれるような薬局にするためにも、地域住民と密な関係を築きたい。その思いから、調剤ばかりではなく、薬に関する相談を24時間いつでも受けられるような体制を整えました。国も、かかりつけ医を決めるのと同じように、かかりつけの薬局、薬剤師を持つことを推進しています。一人に決めるのはなかなか難しいところもありますが、医師と薬剤師を一元化して健康管理をするということが、これからの日本の医療の中心となると考えています。地域貢献、地域密着を目指す以上、ひとりでも多くの患者さんから選ばれて、その方のかかりつけ薬剤師となることが必要であると思いますので、今後も前向きに取り組んでいきたいですね。

これまで生きてきた中で私は「人との和」を大事にしてきました。独立当初から中間管理職を置かず、それぞれ各店舗の店長に任せるようにしています。信頼して仕事を任せることによって、責任をもって一生懸命やってくれるのです。各店舗のスタッフが和気あいあいとやってくれたら雰囲気も良くなる。そうすると自分で考えて自分で行動をするようになるので、人間も育ってきます。スタッフみんな仲が良く、辞めていく人がほとんどいません。今ではいろいろなクリニックの患者さんが、わざわざ当社の薬局を選んで来てくれるということも増えました。人との和を作りながら、地域密着型の薬局として、これからもお客様にいちばん近い存在でありたいと思っています。

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