池田秀敏
1981年東北大学医学部卒業。81年から、国立水戸病院外科系職研修医。87年、東北大学大学院医科系卒業、スイス、チューリッヒ大学客員研究員、米国ハーバード大学客員研究員を経て、81年から国立水戸病院外科系初期研修医。88年、東北大学助手(脳研脳神経外科教室)、同学部脳神経外科医局長を歴任。2014年から東京クリニックアンチエイジング科学診療センター長兼任。19年から一般社団法人国際医療ネットワーク推進機構理事長を務める。19年11月、あたまと体のヘルスケアクリニック神田設立、院長。
著書に、「医療保険制度は崩壊、先制医療が残った!」(ブイツーソリューション社)、「Lessons learnt from 2000 cases of pituitary surgery」(LAMBERT academic Pub.)他。
https://atamato-karada.com/

INTERVIEW

当クリニックが手掛ける先制医療は、次世代の医療を支えていく大切な分野でもあると考えています。しかし、それに続く実際の方策や仕組みはまだ確立されていません。私自身もクリニックレベルで臨床を重ね、高度な先制医療の普及に努めていきたいと思っています。今後も先制医療の普及に尽力し、よりスタンダードな検査項目になっていくことを目標にまい進していきたい。これからの医療経済を破綻させないためにも、研さんを続けていかなければいけないですね。

脳外科医時代の研さんと、先制医療との出会い

池田秀敏

私は長野県の上田という2020年7月に日本遺産に指定された自然豊かな土地で生まれ育ちました。実家は農家を営み、野原を駆け巡って遊ぶような少年時代を過ごしていました。当時は農業を手伝う機会もありましたが、日本の農業の未来を考えるよりも、まずは学問あるのみ。私自身は幼い頃から理論物理に大きな興味を抱いていましたので、その道へ進もうと勉学に励んでいました。
しかし理論物理の分野というのは、スーパーな人間が成功を収める狭き門です。そこで大学進学の際に方向転換し、医学部を目指すことにしたのです。もちろん医師になる以上はトップを目指したいと思っていました。私は手先が器用な方でしたから、医師を志すのであれば外科の道へ進もうと思いいたったわけです。
実際に研修医として外科に携わるようになってからは、より精度の高い技術と判断力が求められる脳外科にやりがいを感じ、そこで研さんを積んでいきました。脳外科医として臨床経験を重ね、数々の難儀な手術も成功させました。自信は芽生えたものの、その頃から一つの不満を感じるようになっていきました。どんなに完璧な手術をして成功に導いたとしても、一度病気になれば取り戻せないものもあるのだということです。腫瘍は取れても後遺症が残っては意味がありませんし、生活の質も落ちてしまいます。それを未然に防ぐためには早期発見や再生医療が必要不可欠。それが先制医療に舵(かじ)を切り、私の医師人生を変える一つの転機となったのです。
当院は脳神経外科・内分泌内科を掲げて、保険診療と自由診療の双方から患者様の様々な症例と向き合ってきました。中でもアンチエイジングを目的とした自由診療では、一次予防に相当する先制医療で病気の芽を摘み、後遺症予防などにも貢献。莫大な医療費をカットすることにも寄与しています。
例えば10年ほど前のがん診断などでは、一つひとつの遺伝子に対し手作業による検査(PCR-SSCP法)を行うことがスタンダードでしたが、昨今は次世代シークエンサーを用い網羅的に遺伝子解析をする手段が可能となり、その技術の応用でがんの早期発見にも役立てられるようになっています。
当クリニックではそうした最新の検査体制を活用し、独自に創案したサプリメントでがんのリスクの消滅に貢献するなど、他にはないオリジナルの診療・検査体制を整えることに成功し、それがクリニック立ち上げのきっかけにもなっています。

  • 池田秀敏
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常に上のレベルを目指し、道を切り開く

これまでたくさんの覚悟を決めた瞬間がありましたが、私の人生において特に大きな覚悟だったのは、当時新設されたばかりの山形大学医学部に進学し、約半年で退学した時のことです。当時はどの医学部も競争倍率が高く、他で進学できる保証は全くなかったのですが、煮え切らないまま医学を学ぶよりも、自分が望むもっと上のレベルで医療を学びたいと思ったのです。浪人生活ではプレッシャーはありましたが、一浪の末、東北大学医学部に進学。進学後は欠かさず講義に出席し、その時の学びが今でも大いに役立っていると実感しています。特に知識は更新していくものですから、常にアンテナを張り巡らせ、患者様へいかに適切な知識を還元していけるかが医師の重要な務めです。また患者様とのコミュニケーションの中で、患者様が訴える症状を正確に聞き出す能力も大切な役目と言えるでしょう。
また、開業医とひと言で言っても様々なタイプが存在すると思いますが、多く場合、臨床経験を積んだ医師が開業している傾向にあります。一方で、遺伝子の検査や解析には基礎的な知識や研さんが必要なのにも関わらず、基礎の学問を一から学び、開業する医師は意外と少ないのが現状です。私は疾患の基礎学問と臨床の双方から治療に携わってきましたから、それが当クリニックの一つの強みでもあると考えています。

現代は情報過多な時代ですから、自分の頭で考え、自分の目で見て判断することが大事だと思っています。そのためには日々の習慣から自分を見つめ直し、事実関係をしっかり自分の目や体で確信していくことが大事なのではないでしょうか。それが創造力を養うことにもつながるでしょうし、未来を切り開くきっかけにもなります。若い皆さんもぜひ、後悔のない人生を送ってほしいと思います。

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