叶える人、叶える技術。明電舎

蛇口をひねると当たり前のように出る水、毎日の移動を支える電車や自動車、昨日観たコンサートを盛り上げる光の演出。

そんな私たちの生活やビジネスのすぐそばに存在し、日常を支える社会インフラ。一人ひとりの暮らしを守り、世界の発展の礎となる。その社会インフラを120年前から電気の技術で支え続けているのが、「明電舎」だ。

今回の日経電子版タイアップ広告シリーズでは、人と技術で世界中の社会課題と向き合い、世の中の動きを支える明電グループの知られざる姿をリポートする。

提供:明電舎
(市立室蘭総合病院)
(市立室蘭総合病院)

叶える人、叶える技術。明電舎

提供:明電舎

蛇口をひねると当たり前のように出る水、毎日の移動を支える電車や自動車、昨日観たコンサートを盛り上げる光の演出。

そんな私たちの生活やビジネスのすぐそばに存在し、日常を支える社会インフラ。一人ひとりの暮らしを守り、世界の発展の礎となる。その社会インフラを120年前から電気の技術で支え続けているのが、「明電舎」だ。

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Stage6 効率的なエネルギーマネジメントで社会を変える EMSで病院のエネルギーコスト1割削減 Stage6 効率的なエネルギーマネジメントで社会を変える EMSで病院のエネルギーコスト1割削減

「病院内でのエネルギー運用の合理化を推し進め、エネルギーコストも大幅に削減されました」。そう語るのは、市立室蘭総合病院の新井一事務局長。明電舎が構築したEMS(エネルギー・マネジメント・システム)を導入した同病院は2017年度に前年比で1割強のコスト削減を実現した。

北海道を代表する工業の町、室蘭市。鉄鋼業をはじめ、多くの工場が立ち並ぶが、市の人口はピーク時の1970年末からほぼ半減して8万人台となった。地元の自治体は厳しい財政運営を強いられている。

室蘭港を見下ろす小高い丘に立つ同病院は、病床数549床の地域の中核医療機関だ。医療サービスのカバー対象地域は室蘭など3市3町(合計人口は約19万人)に及ぶ。診療科は24科、5つの手術室もある。

新井 一
市立室蘭総合病院
事務局長
新井 一

ただ、「多くの自治体病院では、その運営が年々厳しくなっています」と新井事務局長は語る。院内には約7000本の電灯があるが、蛍光灯のうちの半分をLED化、職員自らがこまめに院内を回り、メンテナンスするなどして積極的にコスト削減に取り組んでいる。

さらに同病院は電源システムの効率化、最適化のために抜本的なメスも入れた。従来使用する電源は、電気事業者から供給される商用電源と自家発電設備であるCGS(コージェネレーションシステム)の2つ。CGSは重油を燃料としたディーゼルエンジン発電機、定格出力500キロワットのものを2台設置している。両電源のコストは時期によっても大きく変動する。地下1階の中央監視室で常時5~6人のスタッフが院内のエネルギー管理に当たっているが、「従来は各個人の経験値による運用だったため、場合によっては、最適な運用ができないこともありました」という。

CGS制御盤の確認作業

天候や時間帯ごとにデータ分析
最適な電力供給を実現

そこで明電舎のEMS導入に踏み切った。同社のエネルギーシステム技術部システム技術課の宇山孝士担当課長は、「EMSはエネルギー使用状況を把握し、省エネルギー制御を行うためのシステムです。明電舎のEMSの特長は電源システムを統合的に管理、制御することで、需要側だけではなく供給側まで含めたエネルギー全体の効率化を推進できることです。あらゆる分散型電源に対応、需要予測と実際の状況に応じて電源システムを自動制御し、エネルギー効率を高め、最適な運用を実現できます」という。需要予測は、エネルギー消費実績をベースに統計処理を行う手法で導き出す。だが、その予測はもちろん100%ではない。「予測との乖離(かいり)を埋めるため、EMSで細かな調整をする機能を構築しています。一方で、現場にはノウハウがあり、EMSが担う役目を適切に定めた上で、現場ごとの知見をプラスして活用することが望ましいケースもあります。ツールとして使いやすいのはもちろんですが、従来のノウハウも含めて需要家のニーズに最適なシステムを構築できること。その柔軟性が当社の強みになっています」と宇山氏は説明する。

市立室蘭総合病院では、以前は商用電源とCGSを常時一律運用していた。しかしEMS導入後は、天候や季節、曜日、時間帯などの蓄積データから、それぞれの電源の最適な組み合わせを割り出して効率的な運用を可能にした。

宇山 孝士
(株)明電舎 
電力・エネルギー事業部
エネルギーシステム技術部
システム技術課
宇山 孝士

中核病院に課せられたミッションは重い。電力の供給が滞り、手術が中断すれば、人の生命にかかわる。BCP(事業継続計画)が必要不可欠な施設だ。災害に強く、しかも地球温暖化対策をにらんだ省エネルギーで、コストを極力抑える電源システムが求められる。

EMS導入後の2018年9月に起こった北海道胆振東部地震では、発生直後に災害対策本部を設置。停電が発生する中、公的病院としての役割を果たした。「多くの患者様にご理解、ご協力を頂き、災害派遣医療チームと連携して、近隣の病院に入院する人工呼吸器を装着した患者様や透析治療が必要な患者様など、地震発生当日だけで計49人の災害弱者の方々を受け入れることができました。オペレータの管理下においてEMSを活用することで、災害発生時の状況に合わせた適切なエネルギー運用をサポートすることができ、災害医療への対応を継続することができました」と新井事務局長は当時の状況を説明する。

7月31日、中央監視室の端末画面をのぞくと、EMSが割り出した最適運転計画をベースに、午前10時時点では、商用電源を主体としてCGSを1台稼働させ250キロワットを供給している。もう1台のCGSは休止し、点検中だ。最適なエネルギー供給の組み合わせを導き出し、運用を進めた結果、従来に比べて使用する重油量は18%減った。省エネ意識も高まり、電気使用量は5%削減された。同病院は、経済産業省の資源エネルギー庁から省エネの優良事業所として「Sランク」という最高クラスの評価を3年連続で受けている。

電力業界は変革期を迎えている。2016年の小売りの全面自由化に次いで2020年には発送電分離を控える。地域では次々と新電力が誕生している。激しい価格競争や地球温暖化対策で従来の電力構造が大きく変わろうとしている。一方で、人口減少で地方の自治体は財政難にある。ただ、電力の総需要はEV(電気自動車)やAI(人工知能)・IoT(モノのインターネット)の普及で逆に増大するという予測もある。エネルギーの効率的な運用とコスト削減は自治体や企業などあらゆる事業者にとっていまや至上命題だ。

院内に供給されるエネルギーは
EMSにより常時最適化されている

新しい電力供給の形、
地域内の
電力最適化を目指して

そのソリューションの1つとして明電舎は、経済産業省「次世代エネルギー・社会システム実証事業」における「横浜スマートシティプロジェクト」へ参画し、複数拠点間の電力利用の最適化実証に取り組んだ実績がある。その後、実証成果を実装する取り組みとして、複数施設間でのエネルギー連携を管理・制御するEMSを横浜市立大学附属市民総合医療センターへ納入し、隣接する横浜市南区総合庁舎との一体的な電力使用の効率化を実現した。「信頼性の高い病院の電源から庁舎への電力を融通する仕組みを構築することで、自治体において重要な2つの施設の電力供給を強固にし、同時に効率化することが狙いです」(宇山担当課長)という。

次の課題は局所的な施設のエネルギー運用最適化を、地域全体のエネルギーの効率化、最適運用につなげることだ。同社エネルギーシステム技術部の平嶋倫明副部長は、「省エネやコストダウンに加えて、BCPに代表される電力供給の安定化、環境面からも世界的なCO2削減など、電力事業に対する課題は多岐にわたります。そのソリューションの1つとして、地域における再生可能エネルギーを含む分散型電源への期待が高まっています。いわば地産地消の電力を有効活用するためには、域内で電力を融通し全体を通した最適化を目指さなければなりません。そのためには地域の各種施設をつないで、エネルギーを効率的に運用する『EMS統合システム』を構築する必要があります」と強調する。

地域内で電力を融通し、エネルギーの最適運用を目指す「EMS統合システム」

ドイツなど欧米ではVPP(バーチャルパワープラント)が注目されている。日本語で言えば「仮想発電所」。地域内の再エネや工場、各家庭に設置された蓄電システム、CGS、燃料電池システムなど複数の小規模発電設備や蓄電システムをまるで1つの大きな電源=発電所のようにまとめて機能させるという取り組みだ。「例えば家庭で所有するEVなども、電力融通の電源として活用できます。自治体などが中心となった新電力が管理者になり、EMS統合システムを介して地域の病院や学校、上下水処理場、そして民間の工場やオフィスなどネットワーク化して、電力を融通しあうことが可能になります」と平嶋副部長は語る。すでに全国では浜松新電力など自治体中心の新電力が次々と立ち上がり、再エネの地産地消に乗り出している。EMS統合システムの普及が本格化しそうだ。

平嶋 倫明
(株)明電舎 
電力・エネルギー事業部
エネルギーシステム技術部
平嶋 倫明

まとめ

「いずれの地方の自治体も財政難の中にあります。省エネも迫られており、クリーンなエネルギーを地域内で融通し合い、最適化する動きは広まるでしょう」。市立室蘭総合病院の新井事務局長はこう強調する。国連で掲げられたSDGs(持続可能な開発目標)に代表されるように、環境面や都市づくりの観点からも社会におけるエネルギー供給の取り組みは大きな転換点を迎えている。国内でSDGs未来都市に登録されている29の自治体は、環境面での「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」の目標も含め、持続可能な17の分野の目標を立てて各種取り組みを開始している。「自治体新電力など、新しい取り組みが普及するにはまだ時間がかかるかもしれません。しかし、このような取り組みが実現していけば、BCP、環境対策を踏まえた域内の電力最適化だけでなく、雇用の創出や税収増など、地域活性化にもつながります。EMSの技術を通して、社会をもっと良くしていきたい」と明電舎の平嶋氏は力を込めた。地域を挙げた最適なエネルギーマネジメントの取り組みは、今後さらに加速しそうだ。

明電舎のEMS(エネルギーマネジメントシステム)

用語解説

分散型電源
これまでは電力会社が発電した電力の供給を受けるのが主流だったが、比較的小規模な発電装置やシステムを消費地の近くに分散配置して、電力の供給を行うやり方が増えてきている。工場やオフィス、病院などに自家発電用に備えられたCGSのほか、環境にやさしい太陽光、風力、小水力などの再生可能エネルギーを利用した発電システムや、蓄電システム、燃料電池などの規模の小さい低出力の発電装置まで、様々な電源が含まれる。
分散型電源
院内へのエネルギー供給の一翼を担うCGS
※敬称略