J-REIT Infrastructure Fund Forum

長期的視野に立った資産形成を後押しJリートへの投資に期待感高まる 長期的視野に立った資産形成を後押しJリートへの投資に期待感高まる
コロナ危機により、金融市場にも影響が出ることが懸念されている。そんな中、景気に左右されにくい金融商品として、改めて個人投資家の注目を集めているのがJリートだ。不動産賃料は、景気に左右されにくいことへの安心感に加え、実物不動産への投資に比べてコストが少なく済み、運用の手間がかからない点も大きな魅力だ。2020年5月末時点の平均利回りは4.32%の高水準で、2001年のJリート市場開設以来、株より高いパフォーマンスを堅持している。6月24日に開催された「日経JリートWEBセミナー(主催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット)」には、コロナ危機を乗り越え、投資主価値の最大化に注力するJリートの3法人が登壇。多くの個人投資家が熱心に耳を傾けた。本セミナーは新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、一般の来場を中止し、セミナーの模様をインターネットで中継した。
基調講演
ニッセイ基礎研究所
株よりも高い安定性と明瞭性の高さ
コロナ危機契機に改めて顕在化
ニッセイ基礎研究所 金融研究部 岩佐 浩人 氏

ニッセイ基礎研究所
金融研究部
岩佐 浩人

Jリートは東京証券取引所で売買されている金融商品の一つです。投資対象は賃貸不動産ですが、投資主は決算期ごとに配当金を受け取れるなど、株との共通点も数多くあります。
 特徴は大きく分けて3つあります。不動産賃貸事業のみを行うこと、法人税の支払いが実質的に免除されているために利益の90%以上を配当に回せること、執行役員1人のみで従業員がいない簡素な仕組みで、実際の運用は資産運用会社に一任することです。企業の成長の原動力であるヒト(従業員)・モノ(不動産)・カネ(信用)を、リートに提供するのがスポンサーであり、不動産企業だけでなく、電鉄や金融、商社など、様々な企業がリートのスポンサーに名を連ねています。
 ここ数年来、Jリート市場は好調が続いており、昨年、東証REIT指数(配当込み)はリーマン・ショック後最高値を更新しました。ところが今年の3月頃から、コロナショックを受けて指数が急落。それでも、コロナ危機下で改めて強みを発揮した物流REITなどのパフォーマンスにけん引される形で、いまだ本格的な回復基調には乗っていないもののじわじわと指数は回復し、5月末時点での東証REIT指数は約1700ポイントにまで到達しました。また今回の危機を受けて、賃料減免などを理由に、全体の27%のリートが来期の予想一口あたり分配金を下方修正しましたが、「下方修正なし」としたリートは全体の52%に上ります(2020年6月19日時点)。一方で株式市場に目を転じれば全体の6割が今期の業績を未定としており、20年1~3月期の最終損益は約1.4兆円の赤字を見込んでいます。こうした指標から、株式と比較した場合のJリートの安定性や見通しの明瞭性が損なわれていないことが分かります。
 今後しばらくは、コロナ危機を契機とするデジタル需要の高まりなどが、不動産市場に不確実性をもたらすでしょう。しかし、Jリートはもともと長期保有に適した金融商品であり、長く保有することで収益を上げられる性質に変わりはありません。しばらくは調整局面が続くかもしれませんが、市場の動きを注視し、分散投資を心がけながら、個人投資家のみなさまそれぞれの投資方針に沿った資産形成を実行してもらえればと思います。

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三菱地所物流リート投資法人
三菱地所グループの総力結集
将来にわたり着実な外部成長実現
三菱地所投資顧問 専務取締役 物流リート担当 坂川 正樹 氏

三菱地所投資顧問 専務取締役
物流リート担当
坂川 正樹

当社は、三菱地所グループが総力を挙げてサポートする物流特化型リートです。スポンサーの三菱地所は、「丸の内の大家さん」として知られる日本最大級の総合デベロッパーであり、資産運用会社の三菱地所投資顧問は、日本の不動産証券化事業黎明期の2001年に設立された国内不動産投資市場のパイオニア企業です。本投資法人は両社の強みや特長を臨機応変に使い分けることによる、着実な資産規模の拡大と、安定的な運用の実現を目指しています。
 元来、物流施設は生活に欠かすことのできない社会的インフラであり、景気による賃料のブレ幅の少ないアセットとして知られていますが、コロナ危機による巣ごもり需要の高まりは、物流ニーズを従来以上に高める一因となりました。事実、本投資法人の保有物件ではコロナ危機の影響による賃料免除・減額などの事例はなく、2~3月にかけて中国などの工場の操業停止などの影響から一時的にパフォーマンスが下がったものの、その後、好調な物流ニーズに支えられて稼働は正常化。6月現在、ほぼコロナ危機の影響を受けることなく、保有する全ての物流施設が平常通りに稼働しています。
 今回の危機は、物流施設のディフェンシブ性の高さが、改めて市場に認知されるきっかけともなりました。このような時だからこそ、物流施設の安定的な運用を通じ、投資主価値を最大化することによって、社会に貢献できればと考えています。本投資法人は17年9月の上場以来、平均稼働率99%以上の水準を維持しており、テナントの平均残存賃貸借契約期間は6.5年(2020年6月末現在)と、今後も安定的なキャッシュフローが見込めます。引き続き、三菱地所グループのパイプラインを活用し、収益性の高い物流施設を取得することにより、中期目標である資産規模3000億円の達成に向けて注力してまいります。

三菱地所物流リート投資法人とは三菱地所物流リート投資法人とは
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ラサールロジポート投資法人
消費物流にフォーカスした戦略で高成長
かつ危機に強いポートフォリオ構築
ラサールREITアドバイザーズ 代表取締役社長 藤原 寿光 氏

ラサールREITアドバイザーズ
代表取締役社長
藤原 寿光

本投資法人は、東京・大阪エリアの先進的物流施設に投資する物流特化型のJリートです。スポンサーは不動産投資に特化した資産運用会社として、世界有数の資産規模を誇るラサールグループです。ラサールグループは2000年代初頭から国内物流施設の開発・運営に着手。リーマン・ショックや東日本大震災後の低迷期を含め、継続的に投資を行ってきた実績があります。
 本投資法人の投資対象は従来型の倉庫とは一線を画す、大規模・高機能な先進的物流施設であり、他の物流特化型リートとの差別化点としては、消費物流にフォーカスした戦略が挙げられます。本投資法人のテナントにはコンビニやドラッグストア、アパレルなどが多く、荷物別構成でみると、日用品や食品などの消費物流の比率が94.3%を占めます。このため景気や社会的なショックの影響を受けにくく、現在までコロナ危機による影響もほぼ受けず、好調な稼働を続けています。
 20年6月末現在、資産規模は2456億円。中期目標である資産規模3000億円の達成が視野に入ってきました。今後は底地の再開発による外部成長を図るなど、ほかのリートとは一線を画す戦略にも着手する予定です。引き続き国内物流不動産市場のパイオニアであり、トップランナーでもあるラサールグループのサポートを生かしながら、投資主価値の最大化に資するべく、貪欲に成長機会を追求してまいります。

資産規模は順調に拡大資産規模は順調に拡大
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ザイマックス・リート投資法人
「見極め力「マネジメント力
「ソーシング力
物件のポテンシャルを最大限引き出す
ザイマックス不動産投資顧問 代表取締役社長 稲月 伸仁 氏

ザイマックス不動産投資顧問
代表取締役社長
稲月 伸仁

ザイマックス・リート投資法人は、プロパティマネジメントにおいて国内トップクラスの実績を有するザイマックスグループのスポンサーサポートを活用し、投資主価値の最大化を実現する総合型リートです。
 ポートフォリオの80%以上を構成するのは、オフィス・商業施設・ホテルの3つのアセットタイプであり、本投資法人の強みは、「見極め力」「マネジメント力」「ソーシング力」からなる「3つの力」です。
 本投資法人は、スポンサーの持つ豊富な経験やデータを基に、賃料や管理コストなどの適正水準を独自の視点で分析を行い、対象物件の本質的な資産価値や成長余力を的確に見極めます。そのうえで、テナント入れ替え時や賃料改定時など内部成長の好機を確実に捕捉し、スポンサーグループの誇るマネジメント力を実行し、対象物件の本質的な資産価値を引き出します。物件取得においても、スポンサーグループが培ってきたオーナーとのダイレクトリレーションの強みを発揮し、収益性の高い物件の売却情報をいち早く入手し、相対取引での物件取得機会を確実に捕捉します。
 稼働率は、2018年の上場以来100%に近い水準を堅持。また、ポートフォリオの質の高さと収益性が国内外の機関投資家から評価されており、投資主の構成をみると、全体の4分の3を投資のプロである国内金融機関と海外投資家が占めています。
 投資家のみなさまの中には、コロナ危機後のパフォーマンスへの不安感を抱いている方も多いかと思います。ザイマックスグループは、リーマン・ショックの前後でそれぞれの物件がどのようなパフォーマンスを示したかのデータも有しており、今後、コロナ危機による影響が出たとしても、対応できるだけの知識とノウハウ、実行力を持ち合わせています。
 今後もテナント企業のみなさまや、投資主のみなさまとのコミュニケーションを密にとりながら、リスクマネジメントに留意し、投資主価値の最大化に努めてまいります。

アセットタイプ別稼働率アセットタイプ別稼働率
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●本コンテンツは情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。購入や投資をされる場合は、ご自身の判断と責任で行ってください。
●講演資料はセミナー開催時点のものとなります。最新の情報は各投資法人のHPなどをご確認ください。