J-REIT Infrastructure Fund Forum

株より高いパフォーマンスが魅力のJリート 好調続く背景に運用の手軽さと収益安定性への期待感 株より高いパフォーマンスが魅力のJリート 好調続く背景に運用の手軽さと収益安定性への期待感
Jリート市場の好調ぶりが、投資家の目を引いている。時価総額は右肩上がりで推移し、2019年8月末時点で約15.7兆円と、過去最高額を記録。過去10年間に渡り、配当込みREIT指数が配当込みTOPIXをアウトパフォームしており、株と比較しても高いパフォーマンスを発揮し続けている。好調な市況の背景には、利回りの高さへの期待に加え、不動産賃料は景気に左右されにくいことや、日銀がJリートを継続的に買い入れしていることなどへの安心感がある。低金利環境下の資産形成は幅広い世代の関心事であり、株や実物不動産への投資に比べて手間が少なく、手の届く価格から始められるJリートへの注目度は、今後ますます高まることが予想される。2019年9月26日に開催された「日経Jリートセミナー(主催:日本経済新聞社イベント・企画ユニット)」にも多くの個人投資家が集まり、登壇した3法人のIRセミナーに熱心に耳を傾けた。
基調講演
東京証券取引所
高利回りかつ手の届く金額からの投資が可能
低金利環境下の資産形成手段に最適なJリート
東京証券取引所 上場推進部 課長 山中 孝太郎 氏

東京証券取引所
上場推進部 課長
山中 孝太郎

Jリートは、簡単に言うなら、いわば「不動産賃貸業に特化した不動産会社」です。この不動産会社(投資法人)は、オフィスビルや商業施設、マンションなどの賃貸用不動産を取得・保有し、そこから生じる賃料収入や売却益を投資主に分配します。
 最大の特長は安定した分配金と利回りの高さです。Jリートは配当可能利益の90%超を分配するなどの要件を満たせば法人税が実質的にかからないため、株式よりも高い利回りが維持されています。実際、2019年8月末時点の平均利回りは3.64%の高水準で、株式利回り(東証1部有配会社平均利回り)2.2%を上回っています。Jリートは分配金利回りが高く安定的に推移していることから、インカムゲインも踏まえたトータルリターンを把握することも大切です。過去10年では、配当込東証REIT指数は、配当込TOPIXを上回るパフォーマンスを見せています。
 また、不動産の運用はプロに任せられるので、実物不動産への投資よりも手間がかからない上、一口当たり数万円~80万円程度と、手の届く価格からの投資が可能です。
 Jリートは借入を行っているため、借入金利の影響を受けますが、現状は低金利の環境が続いています。
 Jリートには、オフィスビル特化型、住居特化型など、単一用途の不動産に投資する特化型リートのほか、複数の用途の不動産に投資する複合型リート(2つの用途に投資)、総合型リート(3つ以上の用途に投資)など、様々な種類があります。投資方針やスポンサーも様々です。個別の銘柄に投資するほか、Jリート関連の指数に連動するETF(上場投資信託)に投資することも可能です。現在、東証REIT指数連動ETFが10銘柄、野村高利回りJ-REIT指数連動ETFが1銘柄、東証REIT Core指数連動ETFが3銘柄上場しています。個人投資家の皆様が、Jリート63銘柄や、ETF14銘柄の中から、それぞれの投資方針に沿った投資先を見つけるための情報収集に、東証が運営するJリート情報サイト「Jリートview」や、「月刊REITレポート」などをご活用いただければ幸いです。

Jリートの特徴Jリートの特徴
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フロンティア不動産投資法人
三井不動産のスポンサーサポート生かし
「地域一番店」への厳選投資で投資主価値最大化
三井不動産フロンティアリートマネジメント 取締役財務部長 岩本 貴志 氏

三井不動産フロンティアリートマネジメント
取締役財務部長
岩本 貴志

本投資法人は、2004年8月に上場した商業特化型リートです。国内最大手の総合デベロッパーである三井不動産のスポンサーサポートを強みに、バランスのよいポートフォリオを構築し、中長期にわたり安定的な収益を確保することを目指しています。
 2019年9月時点の所有物件は36物件、資産総額は3315億円です。立地は首都圏がおよそ半数を占め、後の半分を大阪や福岡といった地方中核都市が占めています。当法人では、周辺人口や競合施設、将来性などを吟味し、そのエリアでトップクラスの競争力を誇る「地域一番店」であることを確認した上で物件を取得します。例えば2019年には、日本有数の商業集積地である池袋東口エリアの「池袋グローブ」を取得。このエリアは、2020年に複合商業施設「Hareza池袋」の開業が予定されるなど、今後ますますの活性化が期待されています。
 物件のポテンシャルの高さに加え、信用力の高いテナントとの長期固定賃料による賃貸借契約も、当法人の安定した収益確保に貢献しています。平均約20年の長期契約により、当法人は景気の波に左右されることなく、強固な収益基盤を構築できているのです。
 2019年9月5日時点の分配金利回りは4.64%と、Jリートの平均を上回っています。第30期(2019年6月期)の一口当たり分配金は1万490円、それを基に算出した31期の一口当たり分配金予想額は1万520円と、着実な成長を遂げています。今後も三井不動産とのパイプラインを十分に生かし、投資家のみなさまへ安定的に分配金を還元できるよう、注力してまいります。

フロンティア不動産投資法人の特徴フロンティア不動産投資法人の特徴
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平和不動産リート投資法人
中規模オフィスと
単身型レジデンスへの厳選投資で
安定的かつ着実な分配金の成長を実現
平和不動産アセットマネジメント 代表取締役社長 市川 隆也 氏

平和不動産
アセットマネジメント
代表取締役社長
市川 隆也

平和不動産リート投資法人のスポンサーである平和不動産は、東京証券取引所をはじめとする主要都市の証券取引所施設や、オフィスビル、マンションなどの管理・運営を行う総合不動産会社です。当法人は、平和不動産グループのサポートのもと、極めてバランスの良いポートフォリオを構築しています。
 投資対象は、中規模オフィスとシングル・コンパクトタイプのレジデンスです。現在のオフィスビル市場では、全体の約97%を従業員50人未満の中規模オフィスが占めています。レジデンスも、ファミリータイプよりシングル・コンパクトタイプの需要が高い状況です。こうした背景から本投資法人では、首都圏や地方大都市の中規模オフィスとシングル・コンパクトタイプのレジデンスを対象に厳選投資を行っています。第35期(2019年5月期)の平均稼働率は98.0%の高水準。オフィスビルの収益性と、レジデンスの安定性とを生かした、安定かつ着実な成長の実現が、当法人の目指すところです。
 本投資法人の成長戦略を支えるものとしては内部留保も挙げられます。少し専門的な話になりますが、税務上の繰越欠損金などの「内部留保ツール」の使用により、配当可能利益の90%超を投資主に分配すること、筆頭投資主の保有比率が50%以下であることといった「導管性要件」を満たさない場合でも、法人税の支払いが免除された上で、不動産譲渡益の全額を内部留保することが可能となるのです。第35期末時点で合計46.1億円の内部留保があり、これを将来の成長余力として活用することができるのは、大きな強みです。
 第35期の一口当たり分配金実績は2425円、資産規模は1731億円でした。今後、遅くとも2年後までには一口当たり分配金2500円、資産規模2000億円に到達することを目指しています。引き続き、着実な成長戦略を実行し、投資家の皆様への価値還元につとめます。

平和不動産リート投資法人の特徴平和不動産リート投資法人の特徴
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ジャパンリアルエステイト投資法人
1兆円を超える資産規模と
スポンサーサポートを武器に
Jリートのガリバー的立ち位置を確立
ジャパンリアルエステイトアセットマネジメント 企画部副部長 兼 IR室長 須賀 直行 氏

ジャパンリアルエステイト
アセットマネジメント
企画部副部長 兼 IR室長
須賀 直行

ジャパンリアルエステイト投資法人は、2001年9月10日に、Jリートとして日本で初めて上場した投資法人です。19年3月期末の時価総額は1兆256億円と、Jリートの中でもトップクラスの資産規模を誇ります。
 オフィスビル特化型リートである当法人は、東京オペラシティビルや大手町フィナンシャルシティノースタワーなど、原則3000平方メートル以上の都心部のオフィスビルに重点投資をしています。投資エリアは都心5区を中心に首都圏や地方中核都市などに絞っており、全体の7割の物件が都心5区に位置します。テナントの業種は情報サービス、金融、不動産、小売り・飲食など多岐に渡ります。平均築年数は17.7年で、全体の約4割が築10~20年、約3割が築20~30年と偏りがありません。分散の利いた優良なポートフォリオは、当法人の大きな強みです。
 財務の健全性も抜群で、LTV(有利子負債比率)は2019年3月期実績で、Jリートの平均値を下回っています。また、ムーディーズの格付けでは最高ランクのA1を獲得。これは日本国債と同等の格付けです。外部成長戦略においては、スポンサーの三菱地所、三井物産からの強力なサポートにより、競争力ある物件をスムーズに取得できています。実際、現在所有する73物件のうち73.5%がスポンサー関連物件です。直近では、新宿駅至近の築浅物件「フロントプレイス南新宿」を取得しました。また、賃料増額などによる内部成長戦略も継続的に実施しています。
 今後もJリートのパイオニア企業としての自覚をもち、ESGへの取り組みをはじめとする、社会へのまなざしある運営を実行しながら、投資主価値の最大化という使命を達成すべく、全力を傾けてまいります。

ジャパンリアルエステイト投資法人の特徴ジャパンリアルエステイト投資法人の特徴
  • フロンティア不動産投資法人
  • 平和不動産リート投資法人
  • ジャパンリアルエステイト投資法人
●本コンテンツは情報提供を目的としており、特定の金融商品の推奨や投資勧誘を意図するものではありません。購入や投資をされる場合は、ご自身の判断と責任で行ってください。
●講演資料はセミナー開催時点のものとなります。最新の情報は各投資法人のHPなどをご確認ください。