オーデマ ピゲの最もよく知られたコレクション「ロイヤル オーク」は、八角形のベゼルが特徴的な腕時計だ。1972年に発表されたこの名作は、潜水服のヘルメットにインスピレーションを得て生まれたのだという。今ではこのベゼルの形によって、ひと目でオーデマ ピゲとわかるほどのアイコン的な存在となっている。
新作「ロイヤル オーク コンセプト フロステッドゴールド フライング トゥールビヨン」は、複雑機械式時計の代名詞ともいえるフライング トゥールビヨンを搭載。直径38.5mmで、女性がスタイリッシュにつけられるサイズが魅力だ。
さらに、フィレンツェの伝統的なジュエリー技法を用いた「フロステッドゴールド」の仕上げも目を引く。この仕上げは、先端にダイヤモンドを取りつけた特殊な工具でゴールドの表面を加工するというもの。ダイヤモンドダストのようなきらめきを与えられたゴールドは、ジュエリーに等しい存在感を放つ。
また、トゥールビヨンの機構を納めたケージを中心にして、4つの円がブルーの陰影を描き出す多層構造の文字盤も印象的だ。リュウズにはカボションカットのサファイアもあしらわれている。
この秋、オーデマ ピゲは英国のクチュールブランド、ラルフ&ルッソとパートナーシップを締結。プレタポルテコレクションでは、深紅のドレスを身につけたモデルがこの腕時計を着用し、話題となった。オーデマ ピゲは女性たちの手元をスタイリッシュに進化させる。精緻な複雑機械式時計は、もう男性だけのものではない。
ロイヤル オーク オートマティックの新作が放つ圧倒的な輝きが話題を集めている。ダイヤルには466個のブリリアントカットオレンジサファイアがセットされ、内側から外側にむかって濃淡のグラデーションを描く。ケースとブレスレットにはサテンブラッシュ仕上げのピンクゴールドのリンクに610個のブリリアントカットダイヤモンドをセット、腕元を華やかに演出する。
今年スタートしたばかりの特別サイトは、ファッションスタイリングの提案や、専門家による新作のわかりやすい解説、ミシュラン三つ星シェフ小林圭氏へのインタビューなど、日本人に向けた独自コンテンツを随時更新。
自然に恵まれたスイスのル・ブラッシュは、世界的なウォッチメゾンであるオーデマ ピゲの創業の地。ここに建設中だった「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」が今年、ついに開館。今秋、一般公開をスタートした。このミュージアムは、300本ものアーカイブピースを展示。1875年竣工の工房と隣接し、時計師たちの製作を見学することもできる。
圧巻なのは建築家ビャルケ・インゲルスが設計したスタイリッシュな建物だ。ガラスを多用しているため、屋内にいながらル・ブラッシュの風景に抱かれている気分になれる。時計の歴史と文化の知識を深めることのできる、またとないミュージアムとなっている。
「ミュゼ アトリエ オーデマ ピゲ」の観覧はガイドツアーのみ、事前予約制。2020年は土・日曜休館、2021年以降は日曜のみ休館。入場料20スイスフラン。予約とチケット購入はWEBサイトから。
お問い合わせ:オーデマ ピゲ ジャパン Tel. 03-6830-0000
https://www.audemarspiguet.com
このコンテンツは2020年11月2日配布の「THE NIKKEI MAGAZINE STYLE LUXE」からの転載です。