「道玄坂一丁目駅前地区」外観(北東側) イメージ

「道玄坂一丁目駅前地区」外観(北東側) イメージ

グループ創設100年の節目に、渋谷がまた進化する

 東急グループの源流となった「田園都市株式会社」を渋沢栄一翁が創業したのは1918年のことでした。それから今年はちょうど100年の節目の年にあたります。当時の道玄坂下周辺は深い谷地でしたが、東急電鉄の創業者・五島慶太翁はここに注目して、渋谷駅を整備。関東発のターミナルデパートとしての東急東横店をはじめ、大型の商業施設・文化施設を建設しました。以来、渋谷は商業・文化の街として発展を重ねてきました。

 53年には東急電鉄から不動産部門を分離独立し、東急不動産が生まれました。会社設立にあたって、五島慶太翁は趣意書のなかで「将来は渋谷に超高層ビルが何棟も建つことになるだろう」と予測しています。改めて65年前の先見の明を感じざるを得ません。

大隈郁仁氏

多様な人・文化・個性が行き交う街・渋谷

 ハチ公前のスクランブル交差点のにぎやかさだけを見ていると、渋谷は若者の街と思う人が多いかもしれません。しかし実際は世代を超えてより多様な人、文化、個性が集まり、それらが回遊する街です。

 一例ですが、大みそかには、ハチ公前はカウントダウンで盛り上がる若者でにぎわう一方、Bunkamuraオーチャードホールでは大人の方が毎年恒例の「東急ジルベスターコンサート」に訪れ、クラシック音楽を楽しんでいらっしゃいます。

 近年、オフィスビルの建設と集約が進み、渋谷で働くビジネスパーソンも増えました。ショッピングや文化体験目的の来街者、通勤・通学の人々、さらに外国人も含めて多種多様な人々が行き交う。後背地には住宅地も広がっています。そうした意味で渋谷は、東京でも珍しい多様性にあふれる街なのです。

新たな東急プラザ渋谷は「MELLOW LIFE」の発信基地に

 渋谷という街を舞台に、人々が何世代にもわたって新しい流行や文化を生み出すなかで、65年に駅前に開業した旧東急プラザ渋谷は、ここを訪れる多様な世代のお客様に長年愛されてきました。現在は再開発の真っ最中ですが、来年秋に竣工する「道玄坂一丁目駅前地区」の一部に新「東急プラザ渋谷」として生まれ変わります。

 私たちは新しい施設のターゲットを「都会派の感度が成熟した大人たち」と設定しています。「本物」「本質的」「普遍的」なものの良さを大切にし、時間を積み重ねるごとに成熟し、豊かな人生を楽しむことができる人たちすべてが「大人」です。こうしたお客様は、トレンディーなものと本質的な良さの両方を区別なく楽しむ高感度消費の担い手でもあります。

 今、日本は世界に先駆けて超高齢社会を迎え、人生100年時代とも言われており、人々の価値観やライフスタイル、消費行動が大きく変化する新たな時代に突入しています。そのような新時代のニーズにあったライフスタイル「MELLOW LIFE(メロウ ライフ)」を新たな東急プラザ渋谷で発信していきます。時間と経験を積み重ねてよりよくなっていく、成熟していくといった意味を持つ「MELLOW」という言葉を使って名付けました。

 従来のようにモノやコトをお客様に一方的に提供するのではなく、美、健康、食、ライフプランなどのソリューションやサービスを提供し、お客様の「パートナー」として人生に寄り添うことができる、そのような商業施設を目指します。

 私たちは、出店者様をはじめとする様々な事業者の方々と一緒になって新時代のマーケットやライフスタイルを創っていくことに挑戦していきますので、共感いただける方にぜひご参画いただきたいと思っています。

渋谷東急ビル東急プラザ渋谷

上:1965年開業当初の「渋谷東急ビル」
下:2015年閉館前の「東急プラザ渋谷」

(仮称)南平台プロジェクト外観 イメージスカイテラス イメージ

上:(仮称)南平台プロジェクト外観 イメージ
下:スカイテラス イメージ

多様な働き方をサポートするIoTオフィス

 当社の旧本社があった新南平台東急ビルを含む4棟の建て替え事業となる(仮称)南平台プロジェクトにおいても、新たなチャレンジを行っています。

 本プロジェクトは、渋谷では希少な大規模オフィスビルとなりますが、ここで働くワーカーの多様な働き方をサポートするため、IoTを活用したスマートオフィスの実現に取り組んでいます。

 IoTプラットフォームを構築し、空調やセキュリティーなどのビル設備や室内外の環境情報、ワーカーの位置情報などもインターネットに接続されることで、快適で生産性が高く、コミュニケーションの活性化も期待できるスマートオフィスが実現します。例えば、スマートフォンで自分の席の室温を確認して空調の温度設定ができたり、メンバーがビルのどこにいるかリアルタイムにわかるようになったりと、あらゆる面で利便性が向上します。これらの機能を活用することで、フリーアドレスやテレワークなども導入しやすくなると思っています。私たちは、単なるワークプレイスの提供にとどまらず、企業の「働き方改革」をサポートするオフィスビルづくりのパートナーを目指していきます。

 ちなみに、この取り組みは、当社が出資するベンチャー企業のLIQUIDの子会社MyCityと共創して行っています。私たちは、渋谷のスタートアップやベンチャー企業の活性化に取り組んでおり、一緒に渋谷を盛り上げていきたいと思っています。

プロジェクトマップ
「道玄坂一丁目駅前地区」アーバン・コア イメージ

「道玄坂一丁目駅前地区」
アーバン・コア イメージ

多数のステークホルダーと協業する東急不動産の街づくり

 渋谷は東急グループの一大拠点ではありますが、決して東急だけの街ではありません。そもそも渋谷には昔から数多くの地権者、営業者、商店会、町内会があり、そういう方々との協業なくして、街づくりは一歩も進めることができませんでした。これからも、この街にゆかりのある人々や異業種を含むパートナー企業と一緒になって、文字通り、みんなで手作りのようにして新しい時代にふさわしい渋谷を作り上げていきたい。それが東急不動産ならではの街づくりの思想であることをぜひ知っていただきたいと思います。

 新しい東急プラザ渋谷は、渋谷駅と歩行者デッキで直結され、商業階の上にはオフィスフロア、屋上には憩いのための広場を建設する予定です。また1階には空港リムジンバスも乗り入れるバスターミナルや観光支援施設を設置し、インバウンド需要の拡大を見据えた、渋谷駅の新たな玄関口の役割も果たしていきます。

 若い時は渋谷で朝まで遊んだけれど、最近は足が遠のいているという世代も少なくないでしょう。東急プラザ渋谷が生まれ変わったら、久しぶりに足を運んでみてください。あふれる多様性の中で新しいトレンドを発信し続ける街・渋谷は、かつての若者も今の若者も、同じように優しく包み込んでくれることでしょう。

大隈郁仁氏

interviewee

東急不動産社長
大隈郁仁
1982年東急不動産入社。経営企画統括部統括部長、東急不動産ホールディングス取締役執行役員などを歴任し、2015年東急不動産ホールディングス社長、17年4月東急不動産社長に就任。

「道玄坂一丁目駅前地区」
周辺街路整備(北西側) イメージ

東急不動産
ページトップへ