プロが教える失敗しない家づくり

住まいづくりについてあれこれ考えを巡らせるのは、本当に楽しいもの。しかし、具体的に進めていこうとすると自分だけではなかなか決断しにくいことも事実。“人生最大の買い物”を成功させるには的確な判断を下せるだけの情報を集め、自分たちが実現したい住まいのイメージを明確にすることが重要だ。公正・中立な立場から住まいづくりのサポートとアドバイスを行っている「住まいづくりナビセンター」の村上春奈氏に、失敗しない住まいづくりのために知っておきたいポイントを聞いた。

住まいづくり、はじめの一歩

住まいづくりは的確な情報収集と家に求めるイメージづくりからスタート

村上春奈氏

─住まいづくりに関する相談内容について最近の
 傾向を教えてください。

 住まいづくりに関する相談はここ数年で、多種多様なものになっています。消費増税、住宅ローン減税、すまい給付金、相続税や贈与税などお金に関する問題から、省エネ意識の高まりから発する低炭素住宅やスマートハウスのような新しい考え方の普及まで、住まいづくりには個人ではなかなか把握しきれない、そして刻々と変動する要素が多々含まれています。こうした様々な要素が絡み合っていることが住まいづくりを難しくし、相談内容を複雑にしている要因かもしれません。

よくある住まいづくりに関する相談内容

─具体的に情報を集めるには、どんな方法がありますか?

 これまでに蓄積された知識やノウハウを知るには書籍や雑誌、よりリアルタイムな情報を集めるには講演会や住まいづくりのイベント、そしてインターネットなどが有用です。特に最近では住まいづくりのサポートサイトはかなり充実していますので、その場に居ながらにしていつでも活用できるという点からもとても便利ですね。ただ、どうしても一方通行になりがちで、サイトによっては情報が運営主のメリット優先の内容に偏ってしまうという懸念もありますから、注意が必要です。
 必要となる情報はご家族によっても異なりますので、公正・中立で双方向のやりとりができる仕組みを備えた相談施設を利用して、求める内容を明確にしていくとよいでしょう。

─どうやって情報を選んでいくのが、望ましいのでしょうか?

 住まいづくりの情報は多種多様で、その中から自分が求めるものを選びとっていくことが必要になりますが、どんな住まいでどんな暮らしをしたいのかがはっきりしない段階で情報を取捨選択してしまうのは望ましくありません。まずは自分の住まいづくりの方向性を見いだすことが大切です。そのためのお手伝いをしているのが、「住まいづくりナビセンター」です。20名の経験豊富な知見を持った一級建築士が公正・中立な立場に立った住まいのナビゲーターとして、お客様の視点からサポートを行っていますので、住まいを考え始めたばかりという方でも気軽にご相談いただけます。

─住宅展示場に行く前に、はっきりさせておくとよいことを教えてください。

 住宅展示場やショールームで、モデルハウスやインテリア、水回りの設備などを自分の目で確かめてみることはとても重要なことです。その時、漫然とではなく自分が住まいに求めるイメージを描いた上で見ることが大切です。見た目にはとても素敵な住宅であっても、もしかしたら自分の家族の状況や望んでいる暮らし方には合わないかもしれません。住宅展示場に行く前にまずそこをはっきりさせておくことが必要ですね。
 住まいのイメージを持つためには自分、あるいは自分の家族は「こんな住まい」で「こんな暮らし方をしたい」という具体的な要望を出し合い、それらが出てくる背景になっている事情や住まいに対する考え方を確認していくことが大切です。
 住まいづくりナビセンターではまずは無料で、お客様の住まいづくりの状況を伺うところからスタートします。その後はお客様の状況に応じて、活用いただきたいサポートプログラムをご提示します。住まいづくりナビセンターは、公正・中立な立場に立った住まいづくりのプロとして、お客様が求める住まいのイメージを明確にしてご家族で共有していただくためのお手伝いをしています。ご家族とよく相談して、実現したい住まいのイメージを明確にした上で依頼先探しや住宅展示場見学など、具体的な行動に移られるとよいでしょう。

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Profile

住まいのナビゲーター 村上 春奈一級建築士。日本女子大学家政学部住居学科卒業。住宅メーカーや設計事務所にて戸建住宅や商業施設などの設計監理に携わった後、1999年から夫婦で建築設計事務所を共同主宰。戸建住宅の設計や住まいを一新するリノベーションなどを多く手掛けている。2人の子を持つ母親、仕事を持つ女性としての視点を生かして、住まいづくりナビセンターでの相談に応じている。

村上春奈
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