信頼できる相続・贈与に詳しい 相続税理士特集

2015年から相続税の基礎控除(非課税枠)が従来の6割に縮小され、それまでは相続税を払う必要がなかった人の中に、新たに納税義務を負う人が出てきている。「うちは関係ない」と思っていると、申告漏れを指摘されて追徴課税されることもあるかもしれない。相続税がかかるかどうか、早めに専門家に試算してもらうとよい。

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相続税の申告・納税者が増加している

 相続税の基礎控除は、「5000万円+1000万円×法定相続人数」から「3000万円+600万円×法定相続人数」に縮小された。相続人が配偶者と子2人のケースだと、相続税がかかる遺産総額のラインが8000万円から4800万円に下がったことになる。

 1年間に亡くなった人(被相続人)のうち、遺族が相続税の申告・納税をしたケースの割合を見てみると、2014年まではおおむね4%だったが、基礎控除縮小後の15年からは8%に増加。地価の高い東京国税局管内では7%台から12%台後半にアップしており、相続税がかかるのは一部の富裕層だけという時代ではなくなっている。

被相続人数と相続税課税対象被相続人数の推移

申告漏れにはペナルティーがある

 相続税は、被相続人が亡くなってから10カ月以内に申告・納税しなければならない。期限までに申告しなかったり、申告だけして納税しなかった場合は、期限の翌日から延滞税が加算される。

 期限内に申告しても、申告額が申告すべき相続税額より少ない場合は10%または15%の過少申告加算税が課せられる。また、正当な事由がないのに申告期限までに申告しなかった場合は15%または20%の無申告加算税、故意に申告しなかったり少なく申告したりした場合には35%または40%の重加算税が課せられる。

 故意ではなかったとしても申告漏れがあると本来納めるべき相続税額以上の金額を支払わなければならなくなる。特に相続財産の額が基礎控除額に近い場合は、専門家に依頼して申告・納税が必要かどうかを判断してもらうのが望ましい。

申告漏れが多いのは金融資産

 国税庁では、相続税の申告額が過少であったり、申告義務があるにもかかわらず申告をしていないケースについて調査を行っている。その結果、例年、調査対象の8割程度に申告漏れなどが見つかっている。

 直近の調査結果で見ると、相続財産のうち申告漏れが最も多かったのは現金・預貯金で、有価証券を合わせた金融資産が全体の5割を超える。

 金融資産はどこに口座があるかわからず相続人が見落とすケースや、申告後に口座が見つかるケースがあり、申告漏れにつながりやすい。

 また、子や孫に生前贈与したつもりでも、贈与したことを相手に知らせていなかったり、贈与された人名義の口座に資金を振り込んでも、その通帳や印鑑を贈与した人が管理していると「名義預金」とみなされて相続財産に加えられる。

 不動産は見逃すリスクは少ないが、相続税評価額の計算が難しいため、素人判断だと申告漏れにつながる可能性もある。

 相続税の申告でペナルティーを課されないためには、相続税に詳しい税理士のサポートが欠かせない。

(ファイナンシャルプランナー 馬養雅子)

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