明日のあなたを投資が支える 広がる投資の新しい姿

 投資にはこうあってほしいという私たちの願いをかなえる力がある。人生100年時代を支えてくれる投資がある。地球環境や社会の在り方を変える投資がある。投資のこんな役割が再認識され、若いときから考え方を学ぼうとする動きが活発だ。新しい投資家層が増えるにつれ、より手軽に、より便利に投資を始められるスタイルも続々登場している。 (本コンテンツは2018年10月4日付、日本経済新聞(朝刊)で広告特集として掲載したものです)

人生100年時代

長生きのリスク和らげる

 今や人生100年時代——。長生きできるのはありがたいことだが、お金の面からはリスクにもなり得る。

 65歳から国の年金を受け取り、生活資金の足りない分を資産の取り崩しで賄うとしよう。この時点で仮に退職金2000万円が丸々残っていたとして、年に100万円ずつ取り崩していけば、20年で底をつく。

 厚生労働省によると、65歳時点の男性の平均余命は19.57歳、女性は24.43歳。男性は老後資金が2000万円あれば、ぎりぎり賄えるかもしれないが、女性は足りなくなる。

 しかも、平均余命は20年前と比べると、男性は2.5歳、女性は2.7歳長くなっている。今は十分な金額に思えても、長生きすればするほど、老後資金が枯渇する恐れがでてくる。

 どうすればいいか。一つは65歳を過ぎても就労を続け、収入を得ることだ。総務省によると、65歳以上の人口に占める就業率は男性が31.8%、女性は16.3%と6年連続で上昇している。

 もう一つはお金にも働いてもらうことだ。超低金利が長期化する中、銀行預金だけでは資産を増やしにくい。そこで、株式や投資信託などに投資する。その際、重要なのは、なるべくリスクを抑え、安定運用を心がけることだ。

 2000万円の老後資金を年100万円ずつ取り崩すとしても、利回り2%で運用できるなら、資金が底をつくまでにかかる年数は25年に延びる。利回りが3%なら30年、4%なら40年になる。1%の違いが資産の寿命にかなり影響する。投資の効果は大きい。

ESG投資

投資家が企業動かす

 社会に役立つ投資の代表格がESG投資だ。Eは環境(Environment)、Sは社会(Social)、Gは企業統治(Governance)を指す。この3つの面から投資対象を評価し、優れた企業に投資をする。

 株式投資では通常、利益やキャッシュフローといった財務情報を手がかりに成長銘柄を判断する。ただ、財務データが表すのは、過去の成績でしかないという見方がある。

 これに対してESGに優れた企業は、社会の発展に寄与することで、将来も持続的な成長が得られるという期待が持てる。財務指標だけに着目した投資方法よりも、ESG投資の方が長期的な収益率でみると高くなるという調査結果もある。

 ESGの観点は国連が2006年に提唱した責任投資原則(PRI)の考え方に取り入れられた。これが急速に広まった背景には、世界の機関投資家が賛同したことがある。

 世界で2000弱の機関投資家がPRIに署名し、その資産残高は約2500兆円に上る。日本でも、160兆円を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、17年からESG投資に1.5兆円を割いている。

 投資家がESGに沿った投資をすることで、企業行動にも変化が表れている。ある企業は気候変動を助長する石炭火力発電所の新規建設から撤退した。海洋汚染の原因とされるプラスチックごみ対策に本腰を入れる動きも相次ぐ。企業は自社の経営戦略にESGの概念を取り入れ始めている。

地域別PRI署名数の内訳と増加

グラフ

出典:PRINCIPLES FOR RESPONSIBLE INVESTMENT「Annual Report 2018」

投資は社会に役立つもの

広がる金融教育

リスク資産の理解進むか

 「10万円を投資すると、半々の確率で2万円の値上がり益か1万円の値下がり損が発生する。あなたはどうするか」

 金融広報中央委員会が16年に実施した金融リテラシー調査で取り上げた質問である。8割が「投資しない」と回答した。

 計算上では、2万円×0.5+マイナス1万円×0.5で、5千円の収益が期待できる投資だ。それにもかかわらず投資しないのは、損失を回避したいという欲求が極めて強いためと考えられる。

 同じ調査では、欧米と共通の正誤問題も質問している。その正答率を見ると日本は米国を10%下回り、ドイツや英国と比べてもそれぞれ9%、7%低かった。

 こうした状況を打開するため、官民を挙げた金融教育への取り組みが始まっている。関連省庁や業界団体などで構成する「金融経済教育推進会議」は、年代別に身に付けるべき内容を載せた「金融リテラシー・マップ」を作成。小中高の学習指導要領での金融分野の拡充も要望している。

 日本証券業協会や東京証券取引所はホームページに教育者向けの支援コーナーを設け、教材提供や講師派遣に応じている。金融機関も自社サイトでの情報提供を充実したり、動画共有サイトで専門チャンネルを設けたりしている。

 日本の家計金融資産は現預金が過半を占め、株式は10.9%、投資信託は4%にとどまる。これに対し米国は株式36.2%、投信11.8%、欧州は株式19.2%、投信9.6%と差は大きい。リスク資産の理解がどれだけ進むか、金融教育がカギを握る。

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