羽藤将志
1981年生まれ。関西大学経済学部卒業後、キーエンスに入社。営業担当として入社4年目で全国年間1位を達成。本社で営業戦略・商品企画など担当。2016年、Key of Life 創設。2017年、株式会社トライブホールディングス社外取締役就任。
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INTERVIEW

かつて勤めていた計測制御機器メーカー、キーエンスは「キー・オブ・サイエンス」の略です。私はキー・オブ・ライフという会社を立ち上げました。社名にはキーエンスへの敬意と感謝の念、そして「どう生きるか」という意味を込めています。
資産運用をなりわいとしていますが、お金が多いほど良いというわけではありません。大事なのは、自分にとって何が幸せで、どう生きていきたいのかを知ること。きちんと考えている人は案外少ないものです。これからは、そういう部分に価値を見出していく時代ではないでしょうか。

全国トップの営業マン目指して奮闘

羽藤将志

3歳の時に交通事故に遭って生死をさまよいました。一命を取り留めたことで「おまえは運がいい」と言われて育ったためか、自分でも「私はツイてる」と思って生きてきましたね。学生の頃から経営に興味があって、ジャック・ウェルチや稲盛和夫の本を愛読していました。

就職活動の時もいずれ起業することを想定し、営業力を身に付けられそうな会社を探して目にとまったのがキーエンスでした。実力主義で社員が仕事熱心という触れ込みだったんです。晴れて営業担当として入社すると、評判通りみんな仕事に没頭していて、先輩も尊敬できる人ばかり。私は負けず嫌いなので、絶対に営業成績でトップになってやろうと思っていました。同期の誰よりも多く吸収しようと必死でしたね。部署やグループを問わずいろんな先輩に話を聞き、勉強しました。がむしゃらな姿勢を見せれば周りは応えてくれるし、結果を出せばさらに結果を出せる場所を用意してくれる、そんな会社でした。上司と立場が入れ替わってやりづらかったこともありましたが、結果を出さないと上司に申し訳ないと思ってさらに上を目指しました。

同期が先に出世した時は悔しかったですね。納得がいかなくて上司やマネージャーに突っかかったりもしました。でもその頃は、お客様とのかかわりの中で営業というものが少しずつ分かってきて、一見無駄に思えるようなことでも積み重ねていけばちゃんと返ってくるという手応えを得られるようになってきた時期でもあったんですよね。より戦略的に、どこに力を入れて営業するべきか考えられるようになったのは大きな前進だったと思います。その翌年、入社から4年目でついに全国1位を達成することができました。

ある時、先輩の紹介で、金融の事業を十数年続けている経営者に出会ったんです。学生仲間のように楽しく和気あいあいとした雰囲気で仕事をしているのが印象的でした。彼にビジネスの誘いを受けたのが、起業のきっかけです。

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門外漢だからこそ、お客様目線に立てる

私は金融に関しては門外漢でしたが、話を聞いて勉強するにつれ、お金に手を付けずに置いておくのはもったいないと思うようになったんです。周囲も、みんな猛烈に働いて高い報酬を得ていましたが、そこで止まってしまっていました。得たお金をどう使うかという資産運用の知識がない人がとても多いんですね。

門外漢の私にできるのは、同じように分からない人の目線に立ち、調査し、見て歩き、それを分かりやすく伝えること。例えるなら、料理のプロではないけど食べ歩いて評価したものを伝えていく、ミシュランガイドのような役割ですよね。お客様には、私たちが自身の目で見たり、実際に投資して実績を確認した情報しかご紹介しません。自分が好きなもの、良いと思えるものを、必要としている人に自信を持って届けたい。その気持ちが事業の根幹になっています。

お金や資産というのは、一言で表すと「信用」です。資本主義の世の中なので、これまでやってきたことや積み上げきたものがお金という指数で表されます。でも将来、資本主義が覆ることだってあるかもしれません。結局、信用そのものが何より大事なのだと私もこの仕事をしていて感じます。仮にお金がなくなっても、これまで積み重ねてきた信用の輪やコミュニティーがあれば、また新しいことをやっていけるはずです。

これからも、金融に関する情報提供を軸に実績を増やしていこうと考えていますが、その先にある「お金や資産を何のために増やすか、どう使っていくか」という部分をもっと大切にしていきたいですね。お金を持ったが故に誤った使い方をして家庭や生活が崩れてしまうようなことは、防がなくてはなりません。
会社を立ち上げてまだ2年あまり。私もお客様も、運用に関する経験値はまだまだこれからです。「お金を活かさないのはもったいない」という思いから関わる方が大半ですが、そこから考え方や生き方がどのように変化していくか、楽しみですね。

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