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2018/1/12 更新

第5回 塾を変えるかどうか迷っています。

いざ、転塾!どの塾にするか。

 塾を変えることが決まったら、次は新しい塾探しのスタートです。明確化された「塾に求めること」が実現可能である塾を見つけていくわけですが、塾のホームページやチラシを見ただけでは分からない…。きっとこんな課題もあることでしょう。

 お勧めしたいのは、実際に塾に足を運び、対話をすること。その際には、何を課題として塾を変えようと思っているのか、新しい塾には具体的に何を求めるのかを伝え、対話をしながら、その可能性を模索してみてください。塾経営者や指導者の人となりから感じる雰囲気も大事にするといいでしょう。

 また、塾選びには「口コミ」も重要な要素です。実際に通塾している方から話を聞けば、有益な情報が得られるかもしれません。しかし、その際には注意が必要です。「あの塾はどう?」と聞けば、「いいわよ」など、その人の主観のみしか聞こえてきません。

 もちろん他人の主観だけで「良い塾」と判断することはできません。悪口ばかりを言いたい人もいます。何でもいい言葉に置き換えて話す人もいます。その人の塾に対する捉え方を聞くのではなく、「欲しい情報」を具体的に聞く必要があります。

 例えば「宿題をやらなかった際には、どういう対応をしてくれるのか」「学習のつまずきには、どのような対応がなされるのか」など具体的な質問を投げかけ、情報を入手してください。毎日の塾生活の文脈を聞くことができれば良い判断材料となるでしょう。

子どもへの伝え方

 最後に子どもへの伝え方です。現在の塾に対する課題が明確になり、この先の学習効果が期待できる塾が見つかったとしても、子どもの意見を無視して強制的に塾を変えることはできません。学習者である子どものやる気が伴わなければ、どれだけいい環境でも成果が出ないのは当然のこと。まずは子どもに対して親の意見として、転塾に対する考えを伝えることが必要です。

 今の塾が悪いという表現ではなく、子どもの持っている力を、さらに伸ばせる環境として新しい塾の提示をしてみてください。前向きな気持ちでの転塾なら、移った後のスタートダッシュが期待できます。

 転塾に対して子どもから異論がある場合には、気持ちを丁寧に聞いてあげましょう。それでも子どもの意思が変わらない場合には、新しい塾の先生に相談してみてはどうでしょう。豊富な経験を持つ塾の先生には、子どものタイプやケースに応じた関わり方の知見がたくさんあるものです。親が何度言っても駄目だったのに、塾の先生と話したら、あっさり気持ちが変わったということもよくあります。

 そして、新しい塾生活がスタートしてからは、成果を急いで求めるのではなく、子どもの頑張りを言葉にして伝え、塾に慣れていくプロセスを温かく見守ってあげられると良いですね。


 中学受験勉強のスタート時期が早まり、入試内容も変化しつつある今、もはや塾は入試のためだけのものではなく、子どもの学習全般を支える、より家庭に近い存在となっているように感じます。中学受験の長い道のりには、様々な出来事がありますが、困難な場面はよりよい環境構築への一歩と捉え、その時々に応じた適切な対応を模索してみてください。

江藤氏
プロフィール
江藤 真規氏(えとう まき)
 教育コーチングオフィス「サイタコーディネーション」代表、母親のための学びの場「マザーカレッジ」主宰。 自身の子どもたちの中学受験を通じ、コミュニケーションの大切さを実感し、コーチングの認定資格を習得。 現在、講演、執筆活動などを通して、教育の転換期における家庭での親子コミュニケーションの重要性、母親の視野拡大の必要性を訴えている。著書は『勉強が好き!の育て方』(実務教育出版)、『「7つの習慣」で東大脳を育てる』(学研パブリッシング)など多数。東京大学大学院教育学研究科修士課程修了。
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