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2017/9/8 更新

第3回 妻が子どもに怒鳴ってばかりいます。どうしたらいいでしょうか?

 妻が子どもに怒鳴ってばかりいます。私が注意すると、妻の怒りにさらに火がつきます。試験日が近づくにつれて、イライラが増している様子。些細(ささい)なことでも、怒りモードにスイッチが入ってしまうようです。時に、そのいら立ちの矛先は「あなたが協力してくれないから」と私にも向けられます。子どもにとって悪影響であることは間違いなく、怒鳴ることをなんとかやめさせたいのですが、私が下手に口を出すと、怒りに火がつき、手がつけられない状態に…。こんなことなら受験などしなければよかったとさえ思ってしまいます。

 程度の差こそあれ、いつも親に怒鳴られてばかりという環境では、子どもは反抗心や不安感で一杯になり、勉強どころではなくなってしまいます。この状況を打破するためには、第三者(この場合は子どもの父親である夫)の介入が必要です。しかし、その介入の仕方を間違えてしまうと、事態はさらに悪くなることも…。避けるべきは第三者がいずれかの肩を持つことです。状況をよく把握したうえで、何のために、どのように関わるかを明確にし、段階的にゴールに向かっていく必要があるでしょう。

怒りを押さえるのではなく、心を落ち着かせる努力を

 怒りという感情を“怒ってはいけない”という意識で変えることはできません。感情を押さえきれずに怒鳴っている人を非難するのは、まるで火に油を注ぐようなもの。「あなたは何も分かっていないのに」と新たな怒りが生まれるのは当然です。
 まずは、より強い怒りを感じている奥様の心を落ち着かせることに注力してください。「毎日お疲れ様」「ありがとう」という承認の言葉は、心の重荷を取り除き、ふと我に返るきっかけとなるはずです。
 場面を変えることも、相手を冷静にさせるためには効果的です。この場合の問題は、子どもが思うように勉強しないという、母親の努力ではどうにもならないところに存在します。子どもの気持ちが変わるように促すことが問題解決への近道となります。子どもを俯瞰できるような穏やかな心と、ある程度の時間が必要です。すぐに解決とはいきません。
 解決できないイライラへの特効薬は、それが見えない環境に身を置くこと。心の落ち着きを取り戻すためには、子どもの不愉快な行動が見えない環境に連れ出してあげるのが一番です。散歩に誘う、お茶を入れて一緒に飲む、たまには二人で外食をするのも良いでしょう。
 最も悪いのは、子ども側につくことです。子どもは悪くない、怒鳴るから余計にやる気をなくすのだと正論を述べたところで、状況が良くなるわけはありません。仲裁役に回るのではなく、奥様が正常な心の状態に戻れるよう、まずはサポートしてみましょう。

視点の置き変えのサポートをする

 少し気持ちが落ち着いてきたら、それを自立型の安定した落ち着きとするためにサポートしてみてください。課題が根本的に解決されたわけではありませんので、子どもの不愉快な行動を見れば、またイライラが勃発してしまいます。それには視点を置き変えることが役に立ちます。

① 視点を広げて子どもの良いところに気づかせる

 不安が先に立つと、子どもの悪いところばかりに目が行ってしまいます。できていないところを何とかしなければと思えば思うほど、無理やりでも動かさなければと、つい強い口調になってしまいます。子どものできている部分に気づくためのサポートが必要です。「あの子の発想力は大人になった時にすごく役に立つ力だよ」「歴史に随分詳しくなったね」など、子どものよい部分を具体的に奥様に伝え、悪いところに焦点が合っていた視点を広げるよう、サポートしてみてください。良いところが見えれば不安は軽減されることでしょう。

② 今後の見通しを立てる

 試験日までは長い道のりです。ゴールまでのプロセスに目を向け、その間どのような状況を目指していくかと、今後の行動目標を作っていく作業は、毎日の細かな課題を気にしなければならない母親には苦手かもしれません。「○○のためにこの単元を勉強する」という目的を持った行為ではなく、「このプリントを片付けなければ」と、支配感のみで動いていることも多々あります。
 試験日までの時間軸に目を向け、お子さんが段階的に、どのような力を身につけていくことが望ましいのかについて話し合ってみてください。視点を先に向け、今後の見通しを立てることができれば、今の状態に対する不安は少なくなるはずです。

③ 親の役割を考える

 受験するのは子どもです。しかし、親が受験を我がこととして捉え、イライラしてしまうケースもよくあります。親は何をしたらいいのか、何ができるのかと、親としての役割に焦点を当てることも大切です。父親としてできることを決め、ご夫婦が両輪となってサポートできることを伝えられれば、未来を明るい気持ちで見通すことができるのではないでしょうか。

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