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2017/8/4 更新

2020年度大学入試改革で中学受験が変わる!

大学入試改革の全貌とは?

センター試験を廃止し、2つのテストを新たに実施

新テストが必要となった社会的・教育的背景

 2019年度入試(2020年1月実施)を最後に現行の大学入試センター試験は廃止となります。1990年より一定の学力基準を測るために実施されてきたセンター試験が廃止されるのは、グローバル化が進み、自ら新しいものを生み出すことができる人材が不可欠となるこれからの社会において、現行の方式では、思考力・判断力・表現力や、主体性をもって多様な人々と協働する態度などを測るのが難しいという問題があったからです。

 さらに、高校・大学の教育の質的転換という社会的要請もありました。小・中学校では、現行の学習指導要領のもと、記録、要約、説明、論述、討論などの言語活動の充実が図られ、2020年度からの新学習指導要領実施に向けて、「主体的・対話的で深い学び」、いわゆるアクティブ・ラーニングの取り組みも始まっています。OECD(経済協力開発機構)が行う国際的な学力調査「PISA」でも、日本の小・中学生の学力は高い水準に達しています。

 一方、高校や大学では、教員の授業を受け身で聞くだけの受動的な学習になりがちで、生徒が主体的に学ぶ環境になっていないとの指摘がありました。そこで、高校では小・中学校において実践が積み重ねられてきたグループ活動や探究的な学習などの延長として、自ら課題を発見し、解決するアクティブ・ラーニングの視点での学習・指導方法の改善を進める方針が定められました。

 また大学でも、各大学が「卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)」「教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)」「入学者受入れの方針(アドミッション・ポリシー)」を策定し、この三つの方針に基づき多様な学生を受け入れることで、教育の質的転換を図る必要性が指摘されています。こうした高校・大学それぞれの課題を克服するために、その接続部としての大学入試が改革されようとしているのです。

新しい2つのテストの概要

目的が異なる2つの新テスト。センター試験との相違とは?

内申点の代わり?高等学校基礎学力テスト

 新テストの1つである「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は、高等学校で身につけるべき学力の到達度を確認するものであり、「学習意欲の喚起、改善を図る」ことを目的としています。高校での学力評価という意味では、内申点に近いものだともいえます。試験の対象者は高校2・3年生で、高校1年生での受験も検討されています。2019年度からの実施が予定されていますが、2022年度までは原則、大学入学者選抜や就職には利用されません。本来の目的である学習改善に用いることになります。

センター試験の後継。大学入学共通テスト

 もう1つの「大学入学共通テスト(仮称)」は、希望の大学を受験するための資格を得る試験という位置づけです。センター試験と同様、この評価テストの結果と、各大学が実施する個別試験の結果で合否が決まるというシステムになる見込みです。各教科での大きな変更点として、英語ではTOEICなど民間の試験を活用し、「読む・聞く・話す・書く」の4技能を評価する方式へと変更。国語では80〜120字程度で答える問題を含め、試験時間が80分から100分程度になります。

 この2つのテストに共通するのが、国語以外でも記述式問題が一部導入されること、コンピュータ端末を利用して実施されるCBT方式の導入が検討されていることです。

※上記の記事は「日経ムック 中学受験を考えたらまず読む本 2017-2018年版」から転載しています。

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