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2017/5/12 更新

第1回 子どものやる気を引き出すには、どうしたらいい?

中学受験、親の役割とは?

 大規模な教育改革に伴い、子どもを取り巻く環境は大きく変化していますが、中学受験における親の関わりにも変化が求められるのでしょうか。
 小学生の子どもが長い期間を費やし、高いハードルを越えるためには、親からの支援は必要です。また、その支援によって、子どもの学習への取り組み方、中学受験の意味合いそのものが変わるため、親からのサポートは引き続き重要と言えるでしょう。
 しかし、関わり方には変化をつけなくてはいけません。受験が変わるのなら、支援の仕方も変わってしかり…。特に高大接続改革に代表される様々な新しい受験を経験する今どきの小学生には、親がどのような視点で中学受験のサポートをしていくかということが、中学受験はもとより、子どもの将来に大きな影響を与えるからです。
 社会の変容に伴い、子どもたちに求められる力は間違いなく変化しています。何を目的として中学受験に挑むのか、まずは土台の部分をしっかり構築することが最重要です。また、働く母親がこれだけ増えた現在、「従来型の家庭教育」に置き換わる「新しい家庭教育」を構築することは危急の課題とも言えるでしょう。母親が子どもの成績を含む全ての責任を引き受ける時代は、もう終わりました。
 本コラムでは実際に起こりうる事例を題材に、中学受験の価値を最大化させるためのサポート術をお伝えいたします。この先、子どもたちに求められる力について中学受験を契機として備えていく、現在のライフスタイルに合った新しい家庭教育を中学受験のサポートをしながら整えていく、そんなヒントを得るためにお読みいただければ幸いです。
 中学受験のサポートが、保護者の皆さんにとっても最高の経験となるのなら、きっとそれは最高の中学受験と言えるのだと思います。


子どもがやる気を出しません
 中学受験をすると自分で言い出し、塾にも通わせているのに全然やる気を出さない我が子。「勉強しないなら受験をやめれば」と言うと「受験はする、塾はやめない」と言い続けます。こんな状態が続き、もう6年生になってしまいました。いつになったら、やる気が出てくるのかもわからず途方にくれています。

 ここで意味する「やる気」とは何でしょうか。今の状態は、本当にやる気がない状態なのでしょうか。子どもが勉強をしないという状況を、親は「やる気がない」と簡単に片付けてしまいますが、それこそが子どものやる気を減退させてしまう行為です。子どもの今の心情をもう少し丁寧に分析すると、対応策が見えてきます。

現状を分析し、うまくいかない原因と解決策を探る

 まずは子どもの心情から考えてみましょう。子どもはなぜ塾や受験をやめないと言うのでしょうか。途中で投げ出したくない何かがある…、これは受験に対するやる気はあるということの表れです。挑戦したいという思いはある。しかし、まだ全力で勉強をしているようには見えない。これがおそらく現在の状況なのでしょう。現状を把握したら、次はその原因はどこにあるのか探ってみる。そうすると「嘆く」以外の選択肢が見えてきます。

例えば科目によるバラつきがある場合

 得意科目と不得意科目により学習への向き合い方が異なる場合、不得意科目に対する抵抗感が、勉強への意欲を低下させている可能性があります。苦手意識を払拭したり小さくしたりする取り組みから始めてみましょう。
 まずは苦手科目の細分化です。例えば算数が苦手なら、算数をテーマごとに細分化、その中で図形が少しでも好きなら、「図形が得意だね」と伝えます。計算が早くなったと感じるなら、「計算が早くなったね」と小さな変化を認識させます。
 細分化すると、苦手なテーマも浮かびあがってきます。どこでつまずきが起こっているのかを見つけるために、過去の問題に遡ってみる、または塾の先生に「どうやらここがわかっていないようです」と相談してみるといいでしょう。
 着眼点を変えることにより、子どもへの言葉がけは変化します。その言葉を受けて、子どもの苦手科目への向き合い方は変化するでしょう。

例えば勉強すること自体に気がのらない場合

 「どうせ自分には無理だろう」と、自信をなくしている可能性があります。まずは子どもの良いところを探し、それを伝える行為から始めてみましょう。褒めることに抵抗があるなら、「これを頑張っているね」と伝えるだけでも十分です。こんな些細なことを伝える必要はないと思われるかもしれませんが、あえて伝えてみると、親から認められたと、子どもは自信を回復させるはずです。また、子どもの良いところを探す、つまり子どもを観察する行為は子どもの意外な才能を発見する行為とも言えるでしょう。偶発的に将来の夢が見つかるきっかけとなるかもしれません。
 勉強が面倒くさいと思っている様子なら、「お父さんと競争しよう」とゲーム性を持たせてみてはどうでしょう。「お母さんに教えて!」と子どもを先生役にさせるのも一つの手です。人に教えるという行為は学びを定着させるために非常に有効です。

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